にゃんこ大魔神だと思います。
さて、
「無料で気軽にゲームを遊びたい!」
「市販のゲームに無い斬新なゲームを遊びたい!」
「やりごたえのあるゲームを遊びたい!」
ゲーマーなら、こんな奈落の底から天まで届くような声をあげたいときがあるはず。
このようなとき、フリーゲームが候補にあがってくるんじゃなかろうか。
ダウンロードするだけで気軽に遊べ、コンソールゲームに無いインディーズならではのアイディアに満ちた、長くどれだけでも遊び込めるゲーム・・・それが「フリーゲーム」。
製作者に感謝しつつ、そんな数あるフリーゲームの中から「長い時間楽しめる」「何度でもプレイできる」「拡張性(ヴァリアントやMOD)が高い」を重点にしてご紹介していきたい。
このステイホームなご時世、自宅でゲームを楽しむのが一番であることは間違いないだろう。
しかし、我々一般庶民は働かなければおまんまを食べることができない・・・次から次へとリリースされるゲームを片っ端から買いまくっていると、速攻でお金も無くなっていく。世知辛い。
お金も無い、でも時間はいっぱいある……そんなときの強い味方が、無料でダウンロードできるフリーゲームなのだ!
また、ゲームをしたいけど、そんないいスペックのPCじゃないし・・・というお兄さん。
フリーゲームはつよつよPCじゃなくても大丈夫なものが多いでっせ。やったぜ。
ということで、どんどん寝る時間が足りなくなってくること間違いなしなフリーゲームを厳選して5本ご紹介。
どれも名作で様々なサイトで紹介されているものばかりだが、リプレイ性・拡張性・中毒性の高いものだけなので、長期間のステイホームでも安心安全。
無料という気軽さがあるので、とりあえずダウンロードして気が向いたときにプレイというのもアリアリ未来。
それでは、これだけあれば一生遊べること間違いなしなフリーゲーム5本をご紹介。
片道勇者(作者:SmokingWOLF)
1ターン経過するごとに画面が強制的に移動する強制横スクロールRPG。
NPCもモンスターも主人公も左端にまきこまれると問答無用で消滅。当然ゲームオーバーになるが、プレイ度に入手できる伝説ポイントで装備を持ち越せる次元倉庫を拡張したり、特徴・新クラスを獲得でき、挑戦する度にどんどん強くなっていく。
公式サイト 片道勇者公式ページ
戦闘だけでなく釣りをしたり畑で野菜を育てたり店を経営したりできる、非常に自由度の高いローグライクゲーム。
開発は終了しているが、有志によっていくつものヴァリアントが作られ、それぞれに個性的な味付けがされたElonaをプレイできる。
ファンタジー戦略・戦術シミュレーションで、ターンベースの戦略マップとリアルタイムの戦闘シーンで構成される。
収録されているシナリオだけでも十分楽しめるが、拡張シナリオも豊富で、中には一つのシナリオだけでもwikiが存在するほど大規模なものもある。
公式サイト ヴァーレントゥーガまとめwiki
WOLF RPGエディターで開発されたファンタジーRPGで非常に自由度が高い。ニコニコ大百科では「elonaに匹敵する中毒性を持つ、人生ドレイン系RPG」と評される。
開発はゆっくりとしたペースだったが、2020年7月14日に「エターナルモード」が搭載された「ver2.01」が公開され、さらにエンドレスプレイが加速した。
公式サイト ゲ製うんかん。
1998年8月18日に公開され、20年以上にも渡って愛され続ける老舗フリーゲーム。
制作されたシナリオも数多く、ファンタジー以外にも探偵や学園ものなど様々なヴァリアントが公開されている。
公式サイト GROUP ASK WEBSITE
フリーゲームとは
フリーゲームとは、PC用のフリーウェアとして製作者が善意で公開しているコンピュータゲームで、基本的に無料でダウンロードできる(一部、基本部分は無料で追加シナリオなどが有料なもの、気に入ったら作者に投げ銭できるカンパウェアも存在する)。
SNSなどでは「フリゲ」と略されて使用されることが多い。
かつてはネット環境が今ほど普及しておらず、誰もが気軽に遊べるものではなかった。しかし、昨今のネット環境では情報も手に入りやすく、また実況動画の隆盛もあってライト層にも広く認知されるに至る。
また、RPGツクールなどゲーム制作ツールの登場もフリーゲームの普及に大きく貢献した。
特に商業ゲームでは表現しにくい、売上に繋がらないような内容でも出せるため、アイディアに満ちた魅力的な作品が数多く生まれている。
「青鬼」「魔王物語物語」「らんだむダンジョン」「Ruina 廃都の物語」「シルフェイド幻想譚」など、RPGツクール製の名作は数多い。
一時期、Flashを使用したゲームも多かったが、それらをまとめて広告を載せた商業サイトの出現、また課金システムを実装したゲームの登場でそれらを「フリーゲーム」とは言わなくなった(「ブラウザゲーム」「ウェブゲーム」あるいは課金システムのあるものは「基本無料ゲーム」という場合が多い)。
なお、Flashを再生するプラグインを提供する「Adobe」は2020年末でサポートを終了するため、実質Flashゲームは終焉となる。HTML5への移行や保存する動きも見られるが、それらは少数である。
なぜフリー(無料)なのか
フリーゲームは制作者の善意によって無償で公開され、ダウンロードし、ゲームをプレイできる。
開発には当然時間と労力がかかり、金銭的負担も発生するはずだが、後述の基本無料ゲームと違い、本当にフリーなのだ。
これについて、フリーゲーム夢現にわかりやすい解釈が記載されている。
ここで考えてみましょう。我々は制作者の善意によって公開されたフリーソフトウェアを利用しています。インターネット上では挨拶も言わず、無言でダウンロードして利用する事が可能です。
よく考えるとそれって、かなり不自然なことじゃないですか?このことから、私が出した結論として『フリーソフトウェアは無償ではない』という事です。
ここでいう「無償ではない」すなわち「有償である」とは、代金を支払う事ではなく別の行為をして報いるという意味です。それは制作者へ御礼や感想、応援の言葉を掲示板に書き込んだりメールを送ることであったり、気に入ったソフトを友人や同僚・他の人に紹介することであったり、制作サイトにリンクを張ることであったり、雑誌に紹介することであったりと様々ですが、制作者の善意によって公開されたソフトウェアを利用した我々は、制作者にとって有益になる行為でおかえしをするべきであると解釈します。
– フリーゲーム夢現「フリーゲームとは」より引用
「ロングテール/クリス・アンダーソン(Amazon)」では、この「有償である」という点についてこう書かれている。
いっぽうテールでは、生産と流通のコストが(デジタル技術の民主化な力で)低くおさえられ、利益はしばしば二の次とされる。
創造の目的は自己表現、楽しみ、実験などさまざまだ。
経済的な動機があるとすれば、現金と同じくらい人を動かせる貨幣の存在だろう。
「評判」という貨幣である。
– 「ロングテール/クリス・アンダーソン(Amazon)」より引用
同じく、クリス・アンダーソンによる著書「FREE・〈無料〉からお金を生み出す新戦略(Amazon)」では、これらフリー(無料)の市場経済のことを「贈与経済」と呼び、現金でなくとも目には見えない何かしらの価値が交換されているという。
上記の「評判」という貨幣、である。
フリーゲームとして無料でゲームソフトを公開することで、制作者はプレイした人から「評判」を得ることができる。
この「評判」が集まると「注目度」として貯蓄され、これらの預金を使って制作者は新たな仕事などを手にすることができるのだ。
わかりやすい例が、フリーゲームのノベライズ、家庭用ゲームやSteamへの移植、映画化などである。
もし、プレイしたフリーゲームで十分に楽しんだのなら、プレイヤーは「よかった!」という言葉の投げ銭をしよう。
SNSならだれでもできるし、ブログを持っているのなら公式サイトへリンクを貼ることでWebにおける制作者の権威性が高まる。
「●●というフリゲおもしろかった!」の一言が、作者にとって大きな価値になるのだ。
基本無料ゲームとの違い
フリーゲームとよく似たものに「基本無料ゲーム」が存在する。
多くの基本無料ゲームはオンラインでプレイするゲームであり、PCのダウンロード型クライアント、WEBブラウザでのプレイ、もしくはスマートフォンアプリで提供されている。
昨今はコンシューマーゲーム機でもこのような基本無料ゲームが増えてきた。
その名の通り、基本的に無料でゲームをプレイできるものの、ゲームを有利に進めるため、あるいはアバターなど外見を変えるアイテムなどを入手するために課金が発生するゲームを指す。
「フリーゲーム」は個人・及びサークル等が趣味の範囲で制作したオフラインのゲームであるのに対し(一部、チャットや非同期オンライン機能があるものもある)、「基本無料ゲーム」は比較的大きな企業が商業ベースで制作したオンラインゲームであることが違いと言える。
初心者がフリーゲームをプレイするには
実況動画を見て気になったからフリーゲームをやってみようと思ったけど、どうしてもあと一歩踏み出せないという初心者の人が意外といるようだ。
無料で入手できるゲームなのに踏みとどまってしまう理由・・・やはり、いくつか初心者の壁となるものがある。
フリーゲーム自体を探さないといけない
SNSや実況動画などでフリーゲームの存在を知り、気になってプレイしてみたいと思っても、自分でまずゲームを探さなくてはならない。
意外と初心者がつまづく点のようだ。
スマホアプリなら「iTunes Store」や「Google Play」で簡単に探すことができるが、フリーゲームの場合、広大なネット情報の中から見つけなくてはならず、ここで諦めてしまう人もいるという。
ゲームを検索しようと思っても、どこからダウンロードするのかわからないということがよくある。
たとえば「Elona」を検索すると、作者のサイトより上位に「ニコニコ大百科」や「Elona Wiki」が表示される。
Wikiにも作者のサイトへのリンクはあるものの、何度もリンクを踏んだりしなくてはならず、わかりづらい。
ようやくたどり着いたものの、ダウンロードには「安定版」「開発版」「クリスマス版」「mp3パック」「Graphic Pack」といろいろリンクが並んでいる・・・どれをダウンロードすればいいのか、あるいは全部か。
こういったところが、初心者が悩む点のようだ。
かつて、インターネット検索は現在よりも精度が低く、ほしい情報を得るのに労力を要した。
それでも、文句を言う人は少なかった。
ネットを使える人はPCに詳しく、自分で問題を解決でき、ほしい情報を選別できる能力がある人に限られていたからだ。
もし、初心者がこれからフリーゲームを楽しもうと思ったとき、こういった情報リテラシー・検索リテラシーを高めることも大事である。
ダウンロードしなければいけない
フリーゲームをプレイするには、ゲーム本体をダウンロードしなくてはならない。
しかし、フリーゲームは公開された後も開発が続いており、機能追加・バクフィックスなどのバージョンアップが行われる。
こうして、ダウンロードには同じゲームでもいくつかのバージョンが存在することになる。
安定版
機能実装やバグフィックスを一通り終えて、特に問題が少ない利用を前提としたもの。バージョンの数字が低い場合があるが、最新版は開発版であることが多いため、バグの発生などトラブルが多発する可能性がある。
初心者はまず安定版をダウンロードしよう。
開発版
開発が始まって日が浅く、機能実装のテストなども兼ねているため、バグなどトラブルが発生する可能性も高い。
問題が発生しても、ちゃんと開発者に報告できる上級者向け。
ゲームによってはズラリと過去のバージョンまでダウンロードリンクが並んでいて、どれをダウンロードすればいいのかわからなくなることがある。
複数バージョンがある場合、初心者の人は必ず安定版をダウンロードしよう。
また、アップデートは基本的に自動では行われないので、ダウンロード後もアップデートがあるかチェックを忘れずに。
ファイルを解凍しなければいけない
ダウンロードした後、すぐにゲームができるかというと、そうではない。
基本的にゲームはZIPファイルで圧縮されているので、これを解凍しないとプレイすることができないのだ。
Windows 10の場合
「Windows 10」には標準でZIPファイルの圧縮・解凍機能が備わっている。
ゲーム本体をダウンロードしたら、ZIPファイルを右クリックしてメニューの一覧から「すべて展開」を選択。
解凍先を確認し、問題がなければ「展開」をクリック。「完了時に展開されたファイルを表示する」にチェックが入っていると、解凍後にゲームのフォルダが表示される。
解凍後のフォルダ。
これは「片道勇者」のフォルダだが、ここから「Game」をクリックするとゲームが起動する。
また、ゲームをプレイする前に必ず説明書を読んでおこう。
「Windows 10」以外のOSを使っている場合や、標準の解凍機能を使いたくないなどの理由があるときは、解凍ソフトを使ってZIPファイルを解凍する。
解凍ソフトを使う場合
解凍ソフトは主に「Lhaplus」と「7-Zip」がよく使われている。しかし「Lhaplus」にはソフトで利用されているランタイム「UNACEV2.DLL」のゼロデイ脆弱性があり、セキュリティ上の懸念が存在する。
このため、解凍ソフトは「7-Zip」を推奨したい。
起動方法がわからない
まず、ゲームをプレイする前に説明書を確認しよう。
例:片道勇者の説明書
Game.exe(赤いアイコン)を実行すると、ゲームを開始することができます。
と書いてあり、フォルダの「Game.exe」をクリックするとゲームが起動。
◆起動してもゲーム画面がおかしい気がする場合
または起動してもすぐ強制終了する場合→ ゲームを終了させてからConfig.exeを起動し、「グラフィック表示モード」を
「3Dモード」から「ソフトウェアモード」に変えてGame.exeを実行してください。
もし、起動しても問題がある場合は「Config.exe」を起動してグラフィック表示モードを変更するようにと表記されている。
このように、だいたい付属の説明書に起動方法や起動しない場合の対処方法があるので、確認してからゲームを楽しもう。
ゲームが「RPGツクール製」の場合(例:らんだむダンジョン)
「らんだむダンジョン」を起動すると「RGSS202J.dllが見つかりませんでした」とエラーが出て起動できない場合がある。
これは、制作されている「RPGツクールVX」の「RTP(ランタイムパッケージ)」がインストールされていないときに出るエラー。
もし、インストールされているにも関わらずエラーが出る場合はRTPが破損している可能性があるので、再インストールしよう。
フリーゲームはゲーム制作ツール「RPGツクール」で制作されたゲームも多い。
これら「RPGツクール」で制作されたゲームをプレイする場合、制作に使用された「RPGツクール」のバージョンに応じた「RTP(ランタイムパッケージ)」が必要になる。
説明書には必要な「RTP」が記載されているので、下記のダウンロードサイトから入手してインストールしよう。
操作方法などがわかりづらい
基本的な操作方法は、やはり説明書に記載されているので確認しよう。
例:巡り廻る。の操作方法
昨今のゲームはゲーム内のチュートリアルで操作説明を行うものがほとんどだが、フリーゲームは逆にほとんどそういったものがない。
最初のうちは説明書を確認しながらプレイしよう。
間違っても削除しないように。
主なフリーゲームダウンロードサイト
かつては個人サイトで公開されることの多かったフリーゲームだが、現在では大規模なダウンロードサイトがその役割を担っている。
フリーゲームを登録している代表的なダウンロードサイトを紹介したい。
ふりーむ!
2000年2月から運営している老舗ダウンロードサイト。10,000本以上のフリーゲーム・体験版が公開されており、その数は圧倒的。フリーゲームだけでなく、開発者向けのゲーム素材ライブラリもある。
公式サイト ふりーむ!
6,000本以上のフリーゲームが登録されているレビューサイト。レビュアーの感想が参考になる他「みんなが作る!フリーゲームベスト10!」など埋もれた良作を見つけやすい。毎年恒例の「フリーゲーム大賞」も参考になる。
公式サイト フリーゲーム夢現
Windowsオンラインソフトの定番サイト。ゲームカテゴリーからフリーゲームをチェックできる。数が少ないが、編集部が厳選したものばかりなので、名作だけを遊びたいというときに見てみるといいかもしれない。
公式サイト 窓の杜
これだけあれば一生遊べるフリーゲーム5選
さて、ここからこの記事を執筆している「にゃんこ大魔神」の寝る時間を奪い続けている名作フリーゲームを厳選して5本ご紹介。
どのゲームも何度も繰り返して遊びたくなるリピート性が強く、有志によって作られた追加シナリオなどで再度新鮮な気持ちでプレイできるものもある。
年単位で遊べるようなゲームばかりなのに、さらにゲーム自体も拡張されていく・・・本気で一生遊べるはずだ!
片道勇者
公式サイト 片道勇者公式ページ(Silver Second)
ダウンロード Vector:片道勇者
作者 | SmokingWOLF |
配信日 | 2012年8月5日 |
ジャンル | ローグライク |
「片道勇者」とは、2012年8月5日に公開されたフリーソフトで、作者「SmokingWOLF」の処女作「レジェンドオブレストール」の公開13周年を記念した作品。
他のフリーゲーム開発でもよく使用される作者自身が開発した「WOLF RPGエディター」で制作されている。
プレイヤーが1回行動するたびに敵も動くローグライクの基本的な部分を踏襲しているが、同時に左端から「闇」が迫ってくる。この「闇」に飲み込まれるとゲームオーバーとなるため、プレイヤーはひたすら東に向かって移動を続けるという「強制横スクロールRPG」。
フリー版以外にも、追加クラスや新キャラクターが追加されたシェアウェア版「片道勇者+(プラス)」がある。
また、この「片道勇者」を原作とした「不思議のクロニクル:振リ返リマセン勝ツマデハ(通称:フリカツ)」が2015年7月30日にスパイク・チュンソフトより「PS4・PS Vita」向けに発売された。
TRPG版やノベライズもされているが、こちらは割愛。
ストーリー
世界は、今まさに闇にのまれようとしていた。
西より迫る、まるで壁のような暗黒の霧。
それに飲み込まれた者は誰一人として帰って来ることはなく、
闇は今もあらゆるものを飲み込みながら、休みなく東へと進んでいた。この闇を生み出したのは、「魔王」と名乗る者であると言われている。
しかし民はみな、逃れられぬ闇の前にあらがうことさえあきらめ、
誰も魔王に立ち向かおうとしなかった。そんな中、闇を止めるために一人の勇者が魔王討伐に志願した。
それが『あなた』である。– 公式サイトより引用
ここが一生遊べるポイント!
ということで、片道勇者がおもしろい、いくつかのポイントをあげてみたい。
強制横スクロールRPG
片道勇者のジャンル名は「強制横スクロールRPG」となっているが、
2011年11月ごろ、急に“強制横スクロールRPG”という珍奇な単語が脳裏に浮かびました。常識的に考えれば“強制横スクロール”と“RPG”なんて、まるでジョークのような組み合わせです。過去にそういったゲームが作られているか調べたところ、実質的に近いシステムのゲームはいくらかあるものの、“強制横スクロールRPG”を強くPRされて売り出されたゲームは見つかりませんでした。ほぼ未開に近いジャンルであることを知ると、急に心に火が点きました。次第に「“強制横スクロールRPG”は必ずおもしろく作れるはずだ」という妙な確信が生まれ、どうしても開発に挑戦してみたくなったのです。それが、『片道勇者』のすべての始まりです。
『不思議のクロニクル 振リ返リマセン勝ツマデハ』のもとになる『片道勇者』の開発者SmokingWOLF氏にインタビュー(ファミ通.com)より引用
と、作者は語っており、この「強制横スクロールRPG」を成立させるためにローグライクのシステムを取り入れたという。
通常、ローグライクは「敵」「罠」「空腹」が死因となる。
片道勇者において「敵」は言うまでもなく一番の死因となるが、「罠」は存在せず(有料版に罠を仕掛けるモンスターはいる)、空腹に代わって「元気度」が導入され、これらでは死ににくくなっている。
当然、代償としてさらに凶悪な「闇」が存在しているのは言うまでもないだろう。
なにか行動する度に左端から迫ってくる「闇」は、主人公以外にも敵モンスターもなんでも問答無用に飲み込み消滅させてしまう。これが片道勇者が「強制横スクロールRPG」と言われる所以である。
逆に活用して強敵から逃れるといったことも可能。討伐目標である「魔王」すら闇に飲まれて撤退する。
非常に凶悪ではあるが、同時にこの「闇」がゲームを難しくもおもしろく・刺激的にしてくれる要素となっているわけだ。
成長要素
ローグライクのお約束どおり、冒険の途中で倒れてしまう、あるいは「闇」に飲み込まれてしまうとゲームオーバーとなる。
それまで得た経験やお金・アイテムは全部失い、また最初からゲームがスタートとなるのは片道勇者でも一緒。
しかし、片道勇者ではたとえゲームオーバーになってもプレイの実績に応じて「伝説ポイント」を入手できる。
この「伝説ポイント」を使ってアイテムを持ち越せる「次元倉庫」を拡張したり、新しいクラスやスキルを獲得することが可能。
こうした成長要素によって、周回プレイのモチベーションが保たれる。
何度も挑戦することで次第に成長していき、クリアできなかった難所も突破できるようになるはずだ。
同じマップをやりなおせる
片道勇者もローグライクゲームなので、基本的にフィールドのイベントや敵などはランダムで配置される。
だが、他のローグライクと違い「過去に旅した世界に行く」で以前の世界をやり直すことができたり、「行きたい世界を文字入力で指定する」で何度も同一世界でプレイできるのだ。
同じ条件でプレイできるので、どこまで進めるようになったのか自分の実力を試すことができるのはおもしろい。
気に入った世界を繰り返してプレイもできるし、友人とどれだけ進めるか競うのもいいだろう。
やりこみ要素
もちろん片道勇者にも、たくさんのやりこみ要素が存在する。
- 高評価クリア
- 高難易度
- 仲間との好感度イベント
- 強い装備を作る
高評価クリア
到達距離やモンスターの撃破数、宝箱の回収率などによってクリアー時の評価が定まる。
下は「D」ランクから、上は「SSS」ランクまであり、これによって「総合勇者レベル」が決定。
「SSS」ランクを目指して何度も冒険に挑戦しよう。
高難易度
初期では「やさしい旅」と「普通の旅」の2つの難易度があるが、条件を満たすことでさらに難しい「厳しい旅」や「人類には早すぎる旅」を選択できるようになる。
当然、モンスターも魔王も強くなるが、この難易度でしか入手できないアイテムもあるため、やりがいがある。
「普通の旅」をクリアーできるようになったら、さらなる高難易度の旅に挑戦しよう。
仲間との好感度イベント
旅の途中では一緒に冒険をしてくれる心強い味方も仲間になることがある。
仲間を連れて条件を満たすと「好感度」が上昇し、イベントが発生。
特別なセリフを聞けたり、アイテムをもらえたりするので、大事にしてあげよう。
また、好感度イベントを開放し、一定以上の好感度のある仲間と「やさしい旅」以外の難易度でクリアーすると、その仲間専用のエンディングを見ることができる。
全ての仲間のエンディングをコンプリートしよう!
強い装備を作る
一度プレイが終了すると、また最初からゲームがはじまるわけだが、次元倉庫を利用することで武器などを次に持ち越すことができる。
これを利用して、入手した巻物を使って特殊能力を付与し、強力な装備を作ったりできるのだ。
しかしながら、武器には耐久度が存在し、これが「0」になると消滅してしまう。
耐久度を回復する「応急修理の巻物」も存在するが、代償として消耗速度が早くなる。デメリットなしで耐久度を少量回復する「高度修復の巻物」もあるが、レアなので入手しづらい・・・非常に悩ましいのである。
特殊能力付与もランダムなので、ある意味「片道勇者」最強のやりこみ要素といえるだろう。
ただクリアーするだけじゃなく、目的を持ってプレイすると、本当にどこまでもやりこめるゲームである。
あえて次元倉庫などを使わずにプレイする縛りプレイも楽しいぞい。
隠し要素
片道勇者にも様々な隠し要素が存在する。
普通にプレイしていては入手できないアイテムも存在するし、意外なNPCが仲間になったりもする。
そして、左端から迫ってくる「闇」の存在とは、一体何なのか・・・。
もちろん、その真相にたどり着くまでには相当な数の旅をしてこなければいけないだろう。
片道勇者まとめ
片道勇者はローグライクの要素を取り入れたRPGであるが、他のローグライクと決定的に違う点はタイトル通り「片道」を「闇」から逃れつつひたすら進むという点である。
初心者、あるいは「シレン」などでちょっとローグライクを遊んだというくらいの人だと、最初はこれがかなり厳しく・難しく感じられるかもしれない。
しかし、成長要素などもあり、マップが自動生成される他のローグライクにはない同一マップの再挑戦が可能というのが何度もプレイしたくなるひとつのポイントになっている。
再挑戦できるということは、自分の実力を図ることが容易であり、向上心によるモチベーション維持にも貢献する。
隠し要素も多いので、最初はWikiや攻略サイトを見ずにプレイしたほうがより楽しめるだろう。
追加要素が収録された有料版の「片道勇者プラス」もあり、気にいったら作者にお布施という意味で購入してもいいかもしれない。
おれっちも片道勇者は結構プレイしたつもりだけど、それでも全体の1/3程度しか到達してない自信はある。
それだけ、まだやりこむ余地があるということじゃな。よいではないか。
いまだに凡ミスで道中野ざらしになる程度のプレイヤースキルであった。
気になったらダウンロードしてプレイしてみるとよいぞ。
Elona
公式サイト Elona公式ページ(Ylvania)
ダウンロード 同上
作者 | noa(lafrontier) |
配信日 | 2007年8月31日 |
ジャンル | ローグライク |
「Elona」とは、2007年8月31日にリリースされたローグライク・ゲームで、現在は開発が停止中。最新安定版は「ver1.16final」で、開発版もあるがバグが発生する可能性があるため初心者には非推奨。
「片道勇者」同様、こちらが1回行動するたびに敵も動くというローグライクであるが、「Elona」には「速度」というパラメーターがあり、速度が早いと先制攻撃しやすいし、逆にこちらの速度が低いと逃げれずにフルボッコされたりする。
非常に自由度が高く、街で依頼を受けたりネフィア(ダンジョン)を攻略するだけでなく、畑や牧場でのんびりするのもよし、お店を経営して商売に精を出すのもよし、闘技場のチャンピオンを目指すのもよし、ご自慢の楽器で演奏しておひねりをもらうのもよし、街人を襲って身ぐるみを剥がす悪党になるのもよし、とある「ばくだん」で城ごと吹き飛ばすのもよい。
自由すぎる反面、操作方法やゲームのルールなど非常に覚えることがたくさんあり、総じて難易度の高いゲームとなっている。
最初はわけがかわらず、すぐにゴミ箱に行くかもしれない。しかし、後で気になってまたプレイしてみる・・・そういう風に何度も繰り返して挑戦し、少しずつ楽しみ方がわかってくるという、いわばスルメのようなゲームなのだ。
現在は開発が中止となっているが、有志による開発は続いており、いくつかの派生版(ヴァリアント)が公開されている。
また、スピンオフとして「ElonaShooter」というFlashゲームも存在するが、Flash自体が終焉に向かっているのでどうなるかわからない。
スマートフォンアプリ版「Elona Mobile」も現在日本でCBTを終え、開発へフィードバックが行われているようだが、課金要素がありフリーゲームではないので、ここでは扱わない。
また、オリジナルの作者による「Elona」の続編「Elin」が Steam のストアページに公開されている。
こちらは、有料ゲームとなるはずなので、当然ここでは扱わない。
ストーリー
今はもう忘れ去られた昔
イルヴァの地に十の文明の残骸が埋もれ
レム・イドの傷跡が癒えぬまま迎えた十一紀、
最も多くを破壊し生み出したと語られる時代
シエラ・テールの物語。あなたはノースティリスの地に流れ着いた冒険者です。
洞窟の探索、依頼の遂行、生産など、自由に行動し、
イルヴァの大地に自分なりの足跡を残しましょう。– Elona本体「readme」より引用
ここが一生遊べるポイント!
言うまでもなく、各所で「Elona」の持つ独自の中毒性は語られているが、ぶっちゃけヤバい。
ハマると抜け出せなくなる人生ドレインなゲームじゃからのう。
おれっちも普通に10年はプレイしているが、底が見えない。ガチで「Elona」だけで一生遊べるレベル。
だからと言って人生を棒に振るではないぞ?
死と隣り合わせのローグライクというジャンルの性質、ゲームシステムの難解さ、万人受けしないオールドスクールなグラフィック、あまりにも独自すぎる世界観・・・遊ぶ人を選ぶそれらの要素を超越するプレイヤーのイマジネーションによって「Elona」は無限の自由度を生み出す。
このあまりにもフリーダムな世界で、どれだけ自由に楽しめるのか、そのポイントを紹介していきたい。
異名にこだわる
異名とは「Elona」における通り名のようなもので、キャラクター作成時に選択することができる。
異名は自分で好きに設定することができず、ランダムな語句で組み合わされた二つ名が16通り提示され、この中から選択する。
気に入ったものがなければリロードして、またランダムに作成される中から選択・・・ということを繰り返して、異名を設定するのだが、これがなかなかにハマるわけだ。
キャラクターに合わせるのもよし、中二病的な異名にするもよし、ネタに走るのもよし・・・お気に入りの異名が出るまで、延々とリロードを繰り返す。
これだけで数時間・数日を消費するのは余裕だ。
異名は「Elona」で一番最初に「ハマる」ポイントとなっている。
牧場でスローライフ
牧場の許可証は比較的入手しやすく、序盤からでも経営することが容易だ。
ペットを放牧させておくと、繁殖力に応じて次第に数が増えていく。
ヨウィンで買える馬を放っておけば、勝手にたくさん繁殖するので、奴隷商人に売り払うのもよし、と殺して肉料理にするのもよし、卵や乳を売ったり依頼で納品するのもよし。
フンやクズを撒き散らすので定期的に世話をする必要があるが、そんなのんびりライフもよいものである。
……まぁ、お察しのとおり、少女をブリーダーにして繁殖させることもできる(繁殖力が低いので忍耐力が必要だが)。
少女の乳を生産することもできるし、その筋のマニアになると自宅に少女のフンをコレクションするという。
お店を経営
許可証のお値段がややお高めであるが、自分自身でお店を開くことだってできちゃう。
優秀なスタッフを雇う必要があるし、最初は知名度が低くて客は全然来ないが、しっかり運営すれば大繁盛の有名店になることもできる。
内装を変えたり、家具を配置することもできるので、自分だけのこだわりのお店を作ってみるのも楽しい。
自身で育てたペットの肉で料理した料理専門店など、ロールプレイも捗る……本当に食べてしまったのかい?
博物館を建てよう!
敵を倒すと稀に入手できる剥製。
これを展示する博物館を建ててみるのも面白いだろう。
特に収集癖のある貴方、図鑑を全部埋めないと気がすまない貴方、何でもコンプリートしなきゃイヤという貴方。
やりがいありまっせ。
収益は雀の涙だが、収集欲を満たしたい、コンプの達成感を味わいたいという人にピッタリなコンテンツである。
剥製の対象は伝説級のモンスターから果ては神様、善良な一般市民や重要NPCまでに及ぶ。
今日も剥製を求めて東奔西走、皆殺しの旅が始まる……。
目指せトップアーティスト
演奏技術を磨くことで、観客からおひねりを貰うアーティストになることも人生の選択肢だ。
最初はおひねりじゃなく、石を投げられるだろうが。
バーでミンチになった幾多の吟遊詩人を例に出すまでもなく、アーティストへの道は険しい。
しかし、聴衆に認められるレベルまで技術を磨けば、おひねりとしてお金のほか、様々なアイテムを投げ込んでくれる。
この世界では、演奏に満足すると靴を投げる風習があるようだが……。
演奏依頼も各地に需要があるので、楽曲ひとつで生計を立てることも可能だぜベイベー。
そして、この世界には演奏で人を酔わせる伝説の楽器も存在するとか……。
素敵なマイホームを建てよう
最初の家は洞窟だけど、権利書を購入すれば小屋や果ては巨大な城に住むことができる。
改築もできるし、家具を配置したりしてこだわりのマイホームを造ろう。
余裕があれば使用人を雇ったりして、まさに一国の王の気分を味わうことも。
メイド(メイドを名乗る変なヤツもいるが)を雇えば、来客の対応もしてくれる。
冒険者が遊びに来たり、流れの商人がアイテムを売りに来たり、謎のプロデューサーが来たり……。
「気持ちいいこと、しよ?」
酒があれば、昼間だろうが、猫だろうが飲み干して酔っ払うのが「Elona」という世界。「うまいぜ」。
酔っ払いが絡んで喧嘩に発展し、ミンチになるのを目撃することもしばしば。
そんな酔っ払い相手に「気持ちいいこと」をすることもできる(カルマが下がるのでやりすぎ注意)。
酔っ払いに話しかけるとコマンドにそれが出現するので、やっちゃおう。相手が満足したら、お小遣いももらえちゃう。
気になるあの子を酔わせてすることもできるし、同性同士でもできるし、飽きたら人外に手を出すことも可能。
無法者のパラダイスであるダルフィに行けば、娼婦がいたるところにいて、四六時中行為に耽っている。
依頼でNPCに話しかけようとした目の前でやり始めることもよくあるし、相手がお金持ってなくてミンチにされることもよくある。
ダルフィは「Elona」のフリーダムを象徴する場所なのだ。
レッツ悪人プレイ!
「Elona」の世界にも現実と同じように納税の義務がある。
納税を怠るとカルマが一気に下がり、全国指名手配となる。当然、街中でガードに追いかけられミンチ。
初心者がよくやらかしてしまう失敗の一つであろう。
税金が払えなくてやり直し……だが、ここは大悪人になってしまうというのも選択肢だ。
重税から開放され、気持ちいいこともやりたい放題。
罪なき街人を切り捨て御免、欲しいものは全部盗み出す。
例の爆弾も爆破し放題で世界を火の海に……なんと素晴らしいことか。
悪の限りを尽くし、飽きたらカルマを戻してケロッと一般人に戻ればいい。
最弱でGO!
観光者……それは、ローグライク系でおなじみの最弱クラス。
かたつむり……それは、「Elona」における最弱種族。
このふたつが出会い、合体したとき……究極の最弱マゾキャラクターが誕生するのだ。
生き延びるだけでも大変なうえ、街中で清掃員に塩をぶっかけられ溶けてしまうという鬼畜仕様なかたつむり観光者。
腕に自身のある方はチャレンジしてみよう。
ロミアス爆殺RTA
みんな大好き「緑髪のエレア」ことロミアス。
こいつを例の爆弾で葬るまでがチュートリアルとされているが、それまでのタイムを競うのが「ロミアス爆殺RTA」である。
動画サイト(主にニコニコ動画)で行われており、ロミアスへのお礼参りが好きな方はぜひ挑戦してみよう。
「Elona」はメインストーリーすら放置して好き勝手に遊べるのがよいな。
とにかく自由すぎるので、覚えることが多いのが玉に瑕じゃがな。
ここまで上げたものは「Elona」でできるほんの一部にしかすぎない。
楽しみ方はプレイヤーの自由であり、難解なシステムを把握すればどこまでも深く、エンドレスに遊べるゲームである。
ヴァリアント
「Elona」はヴァリアントと呼ばれる派生版も多く公開されている(もちろんすべてフリー)。
バグ修正やバランス調整、追加要素が入っており、本家(ヴァニラ)よりも遊びやすい・刺激的な体験ができる。
その中で現在でもアップデートが行なわれているヴァリアントをご紹介。
Elona plus
現在もアップデートが行われている大型ヴァリアント。
バランス調整や多数の追加要素、逆に意図的にバランスを崩壊させるモードもあり、変更点は広範囲に及ぶ。
そのため、覚えることがヴァニラよりも遥かに多く、総じて上級者向けのヴァリアントとなっている。
ヴァニラでは未導入のサウスティリス以降のシナリオも実装され、ストーリーも充実している。
本家にはない「少年」が実装されており、ハイエースペットにすることができる。
少年は育てていくと「闘拳男士」に成長するぞ! よきかなよきかな。
そのまんまじゃな・・・。
omake
一言で言い表すと「妹」に特化したマニアックなヴァリアント。
いたるところに妹要素があり、弁当を販売する行商妹がいたり、お兄ちゃんを求めてさまよう妹団に襲われたり、出現するモンスターが全て妹になる「妹の日」があったり、特定条件で巨大な妹が出現したりと非常に狂っている。
何なら自分が妹になってもいい。「お兄ちゃん!」
バランス調整以外にもオリジナルのアイテム(装備と家具)を作ることができたり、所有するダンジョンを改造して街のようにしたり、ヴァニラよりも「Elona」の世界に没入することができる。
そのため、傑作ヴァリアントのひとつに数えられている。
ダウンロードは下記のリンクから。
開発は終了しているが、有志によって「omake」をベースとした孫ヴァリアントもいくつか制作されており、下記にそのいくつかをご紹介。
omake_MMA
この「omake」をさらにカスタマイズしたのが「omake_MMA」。
アイテムだけではなく、ついにマップやワールドをカスタムできるようになった。
さらに、後述する「mma_overhaul」に実装されている「カスタムゴッド」が取り入れられ、まさに「Elonaツクール」といった内容である。
妹要素も増強されており、ついに自身で妹を製造することができるようになった。狂気。
更新は停止しているが、このヴァリアントをベースとして、さらに調整が施された「omake_mma_hack」が現在も更新されており、期待されている。
mma_overhaul
通称「オバホ」。
やはり名作「omake_mma」の拡張ヴァリアントで、独自の要素が多数追加されている。
大量の追加クラスやマップ上イベント、拡張ネフィアなど、特に「今まで不遇だったもの、用途がなかったものを使えるように」という丁寧な調整方針がその筋のマニアに人気な隠れた良ヴァリアント。
あえてデメリットを背負うことができる「マイナスフィート」、追加のエーテル病など、プレイヤーがより深くロールプレイに没入できる変更点も多い。
独自の「カスタムゴッド」で新たにオリジナルの神様を作ることができ、オバホにも2つの追加ゴッドが導入されている。
更新頻度は少ないながらも、現在も開発が続いている。
更新情報とダウンロードは「omake_overhaul」の公式ツイッターで。
omake_MAA_hack
更新が停止している人気ヴァリアント「omake_MMA」をベースに、さらに改良が加えられたヴァリアント。
細かな調整やバグ修正のほか、各ヴァリアントから様々な変更要素を取り込んでいるのが特徴。
まさに「Elona」ヴァリアントの集大成といった内容である。
ヴァリアントの導入方法
独立して動作する「Elona plus」以外は、起動するためにヴァニラ(オリジナルの本体)が必要になる。
まず、「Elona」公式サイトで最新安定版「Elona ver1.16final」をダウンロードして解凍する(解凍方法についてはこちらを参照)。
続いて、導入したいヴァリアントのファイルを各配布ページでダウンロードし、こちらも解凍しておく。
解凍した「Elona」本体に、同じく解凍したヴァリアントのファイルを移動させる。
全てのファイルを移動したら、その中から「ヴァリアントの起動ファイル」を実行。オリジナルの起動ファイルを実行しても、いつもの「Elona」が立ち上がるだけなので注意。
起動後、設定画面をチェック。
ヴァリアントによっては追加の設定項目がある場合があるので確認しておこう。
ヴァリアントでのセーブデータ
本家からヴァリアントへのセーブデータの移行は、だいたいのヴァリアントで保証されている。
しかし、ヴァリアントから本家へ戻る、あるいはヴァリアント同士の行き来は保証対象外である。
そのため、ヴァリアントで遊ぶ場合は必ずセーブデータのバックアップを取っておこう。
「Elona」まとめ
「Elona」は難易度、ゲームシステムの複雑さは他のフリーゲームの群を抜いており、非常に初心者には難解なゲームである。
しかし、少しずつゲームを進めて、システムを理解したとき、他のゲームと比べものにならないくらいの自由度と充実感を味わうことができる。
そこまでの道のりは険しいが、これが10年以上も愛され、今でも中毒者を生み出し続けている理由だ。
最初は「何このクソゲ」とゴミ箱行きになるかもしれないが、思い出したときにまたプレイして……を繰り返してハマっていくゲームである。
この「Elona」を原作としたスマートフォンアプリ「Elona mobile」のサービスも始まろうとしている。
こちらを先にプレイしてから本家を遊んでみる、というのもアリだろう。
圧倒的な自由度を体験できる数少ないゲームとして、せひ一度はプレイしてみるべきゲームのひとつだ。
ヴァリアントに手を出すレベルになったら、かなりの「Elona」中毒だな。
それぞれ個性的でおもしろい要素があるから、いろいろ試したくなるのう。
でも、最初はオリジナル版をしっかりプレイして、ゲーム内容を把握しよう。
まずは、安定版からプレイじゃな。下のリンクからチェックじゃ。
ヴァーレントゥーガ
公式サイト ヴァーレントゥーガまとめwiki
ダウンロード ヴァーレントゥーガ大物入れ
作者 | ななあし |
配信日 | 2009年7月27日 |
ジャンル | シミュレーション |
「ヴァーレントゥーガ」とは、2009年7月27日にリリースされた戦略・戦術シミュレーションゲームで、あとあと氏が開発した戦略・戦術SLG「ファーレントゥーガ」の世界観をベースとしている。
戦略パートでは外交や人材雇用、進軍先の決定、部隊同士が衝突すれば戦闘へと突入する。
戦術パートでは多数の部隊がぶつかる大規模戦闘となり、リアルタイムでユニットを操作。
人材は必殺技も使用でき、派手なバトルが展開される。
難易度は初心者向けの「Easy Game」から、人材が死ぬと復活しない高難易度の「Lunatic Game」まで幅広く、自分の実力に応じてゲームを楽しめる。
シナリオも充実しており、メインシナリオのほか、正史と異なる架空の物語が楽しめる【IF】シナリオ、国家や武将がランダムに配置されるランダムシナリオもある。
さらに、シナリオを作成できるシナリオ製作ツールが付属しており、自身でシナリオを作ることも可能。
これらのオリジナルシナリオもたくさん公開されている。
特に大規模な独立した作品も多数あり、ヴァーレントゥーガはひとつの作品群として長らく愛され続けられているフリーゲームだ。
シナリオ
大陸の中心地ルートガルトの北方にある古都ハルトに魔王ルーゼルが出現した事から始まった乱戦は、国王トライトが魔軍との激戦の中で命を落とした事により新たな局面を迎えていた。
敗残の兵をまとめて本国に帰還したトライトの嫡子ゴートⅢ世は王都の目前で宮廷魔術師ムクガイヤの奇襲を受けて壊走し、ルートガルトの王権は、後に魔王召喚の首謀者と判明するムクガイヤによって簒奪されたのだった。
ムクガイヤの追撃から逃れたゴートⅢ世は再起を期して西方へと下りルーニック島を拠点として王家再興の旗を揚げた。ムクガイヤの封印呪法を回避した魔王ルーゼルはハルトで魔軍を組織し大陸全土へ進行を開始する。長く続いた平和の時は打ち砕かれ戦乱の時代が幕を開けた。
– シナリオ「第1章 戦いの序幕」より引用
ここが一生遊べるポイント!
ヴァーレントゥーガはリリースから10年以上経過するが、今なお遊び続けられているシミュレーションゲームの傑作と呼べるフリーゲームだ。
本体だけでもかなりのシナリオを遊べるうえ、公開されているオリジナルシナリオを合わせると膨大な分量となる。
これらのシナリオを楽しむための肝心なゲームシステムも秀逸で、NPCの思考時間の短さ、テンポの良さが、ゲーム体験をより深く味わい深いものにしてくれる。
なお、最初から一国のリーダーとなってプレイするには、戦闘以外にも部下の管理・配置、他国との外交など様々な要素を一人で処理しなくてはいけない。
ちょっと難しいと思ったら、一人の人物としてゲームに参加する「人材プレイ」がおすすめ。
参加した勢力の配下となって最初は指示されるまま戦闘に参加しなくてはならないが、戦果を上げることで自由に部下を雇ったり、独立部隊として他国に進軍できたりできるようになる。
自分でやること・できることが少しずつ増えてくるので、徐々にゲームシステムを覚えることができるため、初心者はまず「人材プレイ」から始めたほうがいいだろう。
重厚なシナリオ
全7章からなる膨大なシナリオは、やはり圧倒的である。
様々なキャラクターが登場し、イベントも豊富。
各陣営の思惑が交差する充実したシナリオ群は、他のフリーゲームに無いレベルのゲーム体験を与えてくれる。
選択する陣営によってもストーリーや難易度が変わってくるため、同じ章でも何度も楽しめるのがよい。
陣営プレイのほか、一人の武将として戦いに参加したりと遊び方でも感じる楽しさが違うので、何度でもやりこみたくなるゲームだ。
【IF】シナリオ
ヴァーレントゥーガの正史ではない架空のシナリオも収録されている。
オリジナルの全7章を一通りプレイしたあとに遊べば、より深く本作の世界観を楽しむことができる。
ランダムシナリオ
サブシナリオのひとつで、様々な要素が名称通りランダムで決定されるカオスなシナリオ。
ハチャメチャな状況になることもよくあるが、それが逆におもしろかったり。
ランダム要素を指定することもできるので、いろいろな楽しみ方ができる。
オリジナルシナリオ
ヴァーレントゥーガにはオリジナルのシナリオを作成できる「シナリオ製作ツール」が同梱されている。
このツールを使用して作成されたシナリオも多数公開されているので、これらをダウンロードして遊ぶこともできる。
オリジナル作品もあるし、二次創作のシナリオもあるので、好みのシナリオをプレイしてみよう。
下記に人気の高い派生シナリオをいくつか紹介する。
きのこ・たけのこ戦争・IF
「きのこ・たけのこ戦争・IF」とは、2015年6月27日に「オッサムの剃刀」氏のチームによって制作された派生シナリオ。
名称どおり、SNSでもたびたび勃発する某スナック菓子の勢力争いがモチーフとなっており、勢力や人材などもやはりお菓子をイメージさせるものになっている。
そういった雰囲気やイラストから、一見するとかわいい感じのゲームに感じるかもしれないが、シナリオの分量やランダムなものを含めた大量のイベントなど、中身は骨太。
勝利条件も占領した領土数を競う「戦略勝利」以外に、一定以上所属勢力のターン毎収入にする「経済勝利」、勢力を友好度で二分し総力戦を行う「外交勝利」、発動後に全勢力が敵となる代わりに指定ターン数領土を防衛すれば勝利となる「科学勝利」があり、勢力によってどの勝利条件を狙っていくかというのを考えるのがおもしろい。
LostTechnology
「LostTechnology」とは、2014年5月26日に「CB-SXF6」氏によって制作された派生シナリオ。
BMS界で人気クリエイターの「Cranky」氏による楽曲や、「はーとふる彼氏」で有名な「玻都もあ」氏による「両生類乙女シナリオ(公式サイトより引用)」など制作スタッフも充実。
現在は「Steam」版が正式版として有料でリリースされており、「ふりーむ!」によるフリー版はベータ版という扱いになっている。
戦乱の異世界で50年以上の歴史を持たない人類国家が舞台で、そこに現実的な要素が介入してくる独自の世界観だが、
- ファンタジーとSFと現代劇を混ぜたようなカオスな世界観
- シリアスとコメディを混ぜた様なふざけたストーリー
ということでご注意。ロストテクノロジーとして「ゴルフ」とか「麻雀」なんかも出てくる。
また、注意事項として
- 当作品には下品な下ネタがあります。(画像は無い)
- 当作品にはお色気シーンがあります。(画像は無い)
- 当作品にはグロい、エグいシーンがあります。(画像は無い)
- 壮大で王道な作品ではありません。
- シリアスな部分もありますが全体的にはギャクテイストです。
- ボイス(音声)に関しては実装中であり、開発段階です。
- イベントボイス(音声)は実装されておりませんし、実装予定は無し。
- 当作品はハイファンタジーとは似て異なるモノです。
といった項目が上げられているので、プレイする前に確認しべし。
登場人物も非常に多く、イベントも勢力単位のものから特殊なイベントまで豊富。
人類以外にもエルフや魔族、さらにはカエルなどよりどりみどりで、人外フェチにはたまらないだろう。
ストーリーを楽しめる「通常シナリオ」のほか、オリジナルのヴァーレントゥーガにもある「ランダムシナリオ」、ゲームの史実で発生した戦争を体験できる「正史」、純粋にシミュレーションゲームを遊べる「フリーモード」、ダンジョンをクリアーしてユニットを育てていくハクスラ型シナリオ「ダンジョンマスター」とサブシナリオも充実。
ボリュームが多いので、これだけでもかなり遊べる派生シナリオである。
特にランダムシナリオはおもしろいのう。何度もプレイしてしまうのじゃ。
「ヴァーレントゥーガ」まとめ
ヴァーレントゥーガはフリーゲームでありながら、戦略性・ゲーム性に富むシミュレーションである。
メインシナリオも骨太でやりごたえがあり、勢力プレイのほか、一人のユニットでシナリオに関わっていく人材プレイもあり、遊び方も奥深い。
サブシナリオも多く、特にランダムシナリオはそれだけでずっと遊んでいられるレベルだ。
非常にボリュームがあるシミュレーションゲームだが、さらにシナリオ製作ツールが同梱されたおり、それを使用したオリジナルシナリオも多く公開されている。
ヴァーレントゥーガと同じくらい大規模な派生シナリオもあり、全てを遊び尽くすには相当な時間を要するだろう。
いまだにプレイすると、気がついたら日が暮れていたってくらい時間を忘れてのめり込むタイプのゲームだな!
いくらハマるからといって、ちゃんと飯は食うんじゃぞ?
巡り廻る。
公式サイト ゲ製うんかん。
ダウンロード ゲームやんたらうんたら。
作者 | 耕(コウ) |
配信日 | 2011年10月16日 |
ジャンル | RPG |
「巡り廻る。」とは、2011年10月16日に正式版(ver.1.00)がリリースされた、耕(コウ)氏による制作のRPGである。
「片道勇者」の制作者でもある「SmokingWOLF」氏によって開発されたRPG制作ツール「WOLF RPGエディター」を使用して作られている。
長らく更新が止まっていたが、2020年2月14日に「2.00β版」が公開され、新システム「エターナルモード」が実装。2020年7月14日に「ver2.01」がリリースされ、これが正式版となっている。
「Elona」同様、非常に自由度の高いRPGで、特に初心者は開始から序盤まで慣れるのに苦労する可能性が高い。
Q.開始早々全滅した。
A.基本的に4人以上での戦闘を想定していますので、まずは村で仲間を募ってみてください。– 「巡り廻る。」同梱テキスト「初めに」より引用
同梱のテキストをしっかり読んでプレイしなければ、いきなり全滅というような状況になるので、しっかりと目を通したほうがよいだろう。
しかし、一度慣れてしまえば、何度もプレイしてしまいたくなるほど中毒性の高いRPGだ。
ゴミ箱に投げる前に、ちゃんと説明書読もうず。
ストーリー
闇の竜の支配する世界
深き闇に日の光は遮られ、
現れる魔物は途絶える事はなく人は、
闇を晴らし、
光をもたらす者の訪れを静かに待っているのだった。– 「巡り廻る。」オープニングより引用
ここが一生遊べるポイント!
RPGであるからには当然メインとなるストーリーがあり、この「巡り廻る。」も「闇の竜を倒す」という崇高な目的があるものの、別にそんなの放ったらかしで自由にゲームを楽しむことができる。
ファンタジー世界を巡り廻るRPG。
会話イベントは少なめで主に戦闘や育成などがメイン。
主人公の行動はプレイヤーの意思次第。
メインシナリオを追うもよし、人々のために尽くし名を上げるも良し、悪に手を染め賞金首となり生きるのも自由。
仲間になるキャラは40人以上。
戦闘の他にも運送、賞金首討伐などの依頼、鍛冶、防具製作、道具生成、武具合成、農業、料理、釣り、採取等の一通りの生活スキルも完備。– 作者ブログ「ゲ製うんかん。」より引用
ニコニコ大百科で「elonaに匹敵する中毒性を持つ、人生ドレイン系RPG」と言われるように、メインシナリオを追うだけではなく、採取や生産などでまったり過ごすこともできる。
戦闘や育成がメインとされているが、モンスターを倒しまくるとどんどん敵も強くなっていくため、計画的に戦わずして逃げるという選択肢も出てくるであろう。
勝手に国同士で戦争が始まったりもするが、放置してもいいし、傭兵として参戦することも可能。
条件を満たすことで「称号」を得ることもでき、コンプリートを目指すのもよい。収集マニアにはたまらない。
魔物の卵を孵化させ、モンスターをペットにして育てることもできる。
好みの魔物ができるまでかなりの時間がかかるが、そうでなくても愛着が湧くので楽しい。
街で購入した空き家でお店も経営できるし、最終的には一国の王となって国を運営することもできるようになる。
これらの例はごく一部であり、自分の好みのスタイルでじっくりと遊び込めるのが「巡り廻る。」の特徴である。
エターナルモード
「エターナルモード」バージョン「ver2.01」で実装された新モード。
キャラクターに寿命のような「LP」が設定され、これが尽きると死亡。
キャラクター同士で結婚すると子供が生まれるので、死亡した場合は子供に引き継がれる。
引き継ぎ時、両親の特性を引き継ぐことができ、スキルやステータスを上昇させるなど様々な効果を発揮。
何世代にも渡って子孫を残しつつ、まさにエンドレスで「巡り廻る。」の世界を楽しむことができる。
「巡り廻る。」まとめ
「巡り廻る。」は非常に自由度が高く、いわばフリーゲーム版の「ロマンシング・サガ」のようなRPGである。
一度のプレイだけでは、とても膨大なシナリオを遊び尽くすことができず、これが何度もプレイしたくなるモチベーションとなるはず。
プレイヤーの様々な遊び方に対応する柔軟なシステムと、奥深いシナリオ・・・そして、エンドレスモードが実装されたことにより、さらにキャラクターへの愛着が湧く。
フリーゲームらしく、初めてプレイするときはかなりプレイヤーを突き放した感じを受けるかもしれないが、何度も失敗を繰り返すことで、自身の成長をも感じることができる楽しさがあるゲームだ。
これが長年遊ばれ続けてきた理由かもしれない。
どれだけプレイしても「次はこれをしよう」という目的が自然と湧いてきて、ついつい遊んでしまうゲームだな。
まったり、気ままに遊ぶだけでもたのしいぞい。
ちなみに、自分で作ったキャラクターを登録してゲームに登場させることもできる。イラストを用意する必要があるが、できる人はこっちも楽しいはず。
カードワース
公式サイト groupASK official fansite
ダウンロード 同サイト・ダウンロードページ
作者 | groupAsk |
配信日 | 1998年8月18日 |
ジャンル | RPG |
「カードワース」とは、1998年8月18日に「groupAsk」がリリースしたカードゲーム形式のRPGである。
SNS等では略称として「CW」が用いられることが多い。
公式やファンサイトなどで配布されているシナリオを追加してプレイするスタイルなため、やや敷居が高い。
フリーゲームとして歴史ある存在であり、積み上げられたシナリオも膨大で、現在でも根強いファンが多いゲームである。
ゲームを制作した「groupAsk」による更新は停止しているが、正式に委託を受けた公認ファンサイト「groupASK official fansite」によって最新版Ver1.50が公開されている。
ストーリー
【CardWirth】は、TRPG(テーブルトークRPG)の自由度と、カードゲームの遊び易さを融合した、新しい形態のRPGです。【CardWirth】で遊ぶ事ができるのは、一つのシナリオだけではありません。幾つものシナリオで遊ぶ事ができます。
つまり・・・シナリオの数だけ、冒険の数があるのです!!
– groopAsk「Cardwirth公式サイト」より引用
ここが一生遊べるポイント!
カードワースの一生遊べるポイントは、やはり今まで有志の手によって作り上げられてきた膨大な数のシナリオであろう。
20年以上も遊び継がれてきた理由がここにあるわけだ。
シナリオの入手方法
シナリオは様々な場所で公開されているので、初心者だとわかりづらい場合が多い。
カードワースのシナリオを入手できる場所をチェックしてみたい。
公式サイト
公式サイトでは「groopArk」が製作したシナリオをダウンロードできる。
入手できるシナリオは下記の通り。
- 遺跡に咲く花
- 旧き沼の大蛇
- 賢者の選択
- 教会の妖姫
- 見えざる者の願い
- 機械仕掛けの番犬
- 墓守の苦悩
- 鳥の歌が聞こえない
- 奇塊
- 家宝の鎧
なお、「ゴブリンの洞窟」と「交易都市リューン」はスタートパックに含まれているので、間違って削除したとかそういったときはここでダウンロードしよう。
Adventurer’s GUILD
公式ファンサイトにあるギルドで、非常に多くのシナリオが公開されている。
現在でも新規に公開され続けているので、ここにあるシナリオだけでもかなり遊べるはず。
注意点として、登録されているシナリオはアップローダー等への「リンク」であるということ。
そのため、リンク切れとなっているシナリオも多く、現在入手不可能なシナリオもある。
Vector
Vectorでも本体の他にシナリオもダウンロードできる。
こちらは削除されない限りリンク切れになる心配はないが、問題点としてカードワースのディレクトリが2つ存在するということだろうか。
カードワース・その1(登録されてるシナリオが多い)
カードワース・その2(新しめなシナリオが多い)
私設ギルド
個人が運営している私設ギルドもいくつか存在する。
CardWirth私設ギルド・藤野亭
ぷちギルドっぽいの/木下亭
水色の小鳥亭
私設ぷちギルド『徒然亭』
シナリオを遊ぶには
シナリオを入手したら解凍し、カードワース本体にある「Scenario」フォルダに入れる。
ゲームを起動して、宿の「張り紙を見る」から該当のシナリオを選択するとプレイできるようになる。
シナリオは10分以下でクリアできる短いものから、1時間以上かかる長いものまで様々。
自分のプレイスタイルに合わせて選択しよう。
「カードワース」まとめ
カードワースは記事執筆時点で20年以上遊び続けられている、日本のフリーゲームにおいて老舗かつ重要な作品である。
一時期は低迷していたものの、本体のエンジンのバージョンアップや実況プレイの隆盛などもあって、再び活気が戻ってきている。
シナリオも豊富で、現在でも新しい作品が続々と生み出されているので、当分はプレイに困ることはないだろう。
歴史あるゲームなので、一度はプレイしておきたい作品だ。
HPなどの数字が見えない、というのも不親切と捉えられがちだが・・・その分「イマジネーション」を広げることができる。この想像力を刺激するゲームシステムとシナリオ作成機能で、カードワースは長らく人気を保ってきた作品だ。ハマると本気で抜け出せなくなる、一生モノのフリーゲームといえるな。
お主もシナリオを求めてネットをさまよう中毒者じゃからな。
まとめ
ここまで5つの作品を見てきたが、どれも長く愛され続けてきたフリーゲームばかりだ。
公開されてからの経年を2020年現在で合計すれば63年にもなる。
これが「一生遊べる」とタイトルにある根拠である。
そして、どの作品もこれからずっとプレイされ続けていくはずだ。
年々PCの性能も上がり、PS5やXbox Series Xの家庭用ゲーム機の性能もすごいものになっている。
しかし、どれだけ画質が良くなろうと、ゲーム根底にある「楽しさ」というものは変わらない。
これらのフリーゲームは、時が経っても変わらないゲーム本来の楽しさが詰まっている。
これから先の未来にも、この「楽しさ」が伝わることを願う。
そして、偉大なる製作者に感謝を。