ダンスマニア・DDR世代必聴の名曲ユーロダンス100選

ダンスマニア・DDR世代必聴の名曲ユーロダンス100選 ミュージック

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鳥祢コウ
鳥祢コウ

おにいちゃん、What’s UP?

こんにちは、烏袮コウです!

おにいちゃんは「ユーロダンス」ってジャンル知っていますか?

ユーロビートじゃないですよ?

おもに1990年代にヨーロッパ中心に流行した、シンセサイザーを多用するポップなダンスサウンドです。

ヒップホップ、レゲエ、ハウス、テクノ、トランス、Hi-NRGなど様々なジャンルの要素を取り込んで進化していて、ユーロダンスというカテゴリー内でもいろんなスタイルが存在します。

基本的には「BPM120~150程度」「男性ラッパー+女性ボーカル」というスタイルですが、「ボーカルのみ」「ラガマフィンラップ」「女性ラッパー+女性ボーカル」「ボーカルなし(サンプリングのみ)」など、組み合わせは多彩。

BPMも下は90から上は180オーバーまで、いろんなサウンドがあっておもしろいですよ。

まそっち
まそっち

ドゥビドゥビ! アイヤイヤー!

鳥祢コウ
鳥祢コウ

「Dub-I-Dub/Me & My」や「Butterfly/Smile.dk」は日本でも人気でしたね。コンピレーションCD「ダンスマニア」シリーズや「ダンス・ダンス・レボリューション(DDR)」でもおなじみです。

まそっち
まそっち

楽しい曲が多いよね!

鳥祢コウ
鳥祢コウ

理屈抜きでハッピーになれる曲が多いのも特徴ですね。だいたいイタリアやドイツで製作されるので胡散臭い英語なんですが・・・そんなことどうでもよくなるくらい、明るく楽しいダンスミュージックです。

まそっち
まそっち

他にはどんな曲があるの?

鳥祢コウ
鳥祢コウ

星の数ほどありますよ! ということで、ユーロダンスの楽曲を100%ぼくの趣味で100曲ご紹介します!

まそっち
まそっち

えっ、100曲・・・!?

ユーロダンスとは

ユーロダンスとは、ジャンルの定義は上でもおはなししたとおり「様々なジャンルの要素を内包するシンセサイザーを多用したミクスチャー・ダンスミュージック」なんですが、なぜか日本でこの名称が使われることはありません

遠因は「ジュリアナ東京」時代まで遡ります。

ハイパーテクノとユーロダンスの混同

ジュリアナ東京では「テクノ」以外にも「イタロハウス」「ブレイクビーツ」「トランス」「ガバ(ロッテルダムテクノ)」、そして「ユーロダンス」がプレイされていました。

しかし、それらのジャンルを一緒くたに「ジュリアナ・テクノ」と総称してしまったため、ユーロダンスもテクノのひとつとして認識されるようになってしまったのです。

そして、ユーロダンスとテクノが組み合わさり、日本流にアレンジされて新たに「ハイパーテクノ」というジャンルが生み出されました。

現在ではユーロダンスもハイパーテクノで踊るパラパラ、通称「テクパラ」で踊られることが多く、その影響もあって、いまでもユーロダンスはハイパーテクノと混同されています

逆に、日本でしか通用しないジャンルであるハイパーテクノは、海外ではユーロダンスと同一ジャンルとみなされており、混迷を極めます。

ダンスポップとユーロダンスの混同

1994年にリリースされたCD「avex DANCE vol.1」で明確なダンスミュージックのジャンル表記が行われたのですが、その際に代表的なユーロダンス・アーティストのひとりである「Cappella」のヒット曲「Move On Baby」が「ダンスポップ」として紹介されました。

ダンスポップはニューウェーブやシンセポップに影響を受けたアップテンポでメロディアスなポピュラー音楽。

似ているようですが、BPMが比較的早く、ディスコやクラブのダンスフロアを意識したユーロダンスに対し、ダンスポップはBPMが比較的遅く、ラジオやポップフィールドを意識したサウンドという違いがあります。

ディスコシミュレーションCD「VELFARRE」シリーズでも楽曲にジャンル表記がされたのですが、やはりユーロダンスは「ダンスポップ」と表記されていました。

ここで完全にユーロダンスは日本において「ダンスポップ」と呼ばれるようになってしまったのです

「E-Rotic」「Me & My」「Smile.dk」「Captain Jack」などを日本でヒットさせたユーロダンス・コンピレーションCD「Dancemania」シリーズにおいても、やはりダンスポップと表記されています(例:「Dancemania Sparkle – Best Of 90’s Dance Pop」)。

ユーログルーヴとユーロダンス

さらに事態をややこしくしたのが小室哲哉がプロデュースした「EUROGROOVE」です。

これはユーロダンスを日本流にアレンジして世界に発信するという大規模なプロジェクトで、プロジェクト名であると同時にジャンル名としても使用されました。

ダンス・ミュージック勢が根強いUKポップ・チャートでトレンドとなっているサウンドは、ハウス・ミュージックをベースにテクノ、ブラック、トランスなどを中心としたあらゆるジャンルとの融合によって形成された新しいスタイルのポップ・ダンス・サウンドが多い。これらのサウンドを総括的にカテゴライズした新しい音楽ジャンルがEUROGROOVEなのである。

– 引用:VELFARRE vol.ZERO「ジャンル解説」より

つまり、日本においてユーロダンスを指して「ダンスポップ」と「ユーログルーヴ」の2つが存在した、ということになります。

なお、この両者の違いは、コンピレーションCD「EUROGROOVE」に収録されたかどうかというだけでした。

近年のユーロダンス

ユーロダンスが隆盛だったのは1990年代ですが、2000年代に入ると「ウッーウッーウマウマ(゚∀゚)」でおなじみの「Caramelldansen/Caramell」や「高らかにオナニー」でおなじみの「(åh) NäR Ni Tar Saken I Egna HäNder/After Dark」、「マイアヒ」なでおなじみの「Dragostea Din Tei/O-Zone」ど、インターネット・ミームによってヒットする楽曲が増加しました。

現在でも少数ながらユーロダンスは製作されていて、キャプテン・ジャックの復帰曲「Change(90’s Style Radio Mix)/Captain Jack feat.Fun Factory」、マスターボーイの復帰作「Are You Ready(We Love The 90s)/Masterboy & Beatrix Delgado」など当時のユーロダンスを再現したサウンドが登場しています。

ダンスマニアとは

dancemania1ダンスマニアとは、当時東芝EMIのレーベル(現:ユニバーサルミュージック)である「インターコード・ジャパン(現:i-Dance)」からリリースされていたダンスミュージックのコンピレーションCDシリーズです。

最初のアルバム「Dancemania 1」は1996年4月10日に発売され、「Willy Use A Billy …BoyE-Rotic」「Dub-I-Dub/Me & My」などの人気曲が収録。

コアなダンスミュージックファンは「Get Away」の大ヒットで知られる「Maxx」やドイツ勢の「Odyssey」「Sqeezer」に注目、また「Bellissima」「Planet Love」などの大ヒットで知られる「DJ Quicksilver」がノンストップミックスするということで当初から大きな話題になりました。

結果、オリコン週間チャートで5月に4位を記録する大ヒットとなったのです。

[出典:Dancemania(Wikipedia:En)]

メインシリーズとサブシリーズ、その他シリーズの合計は159枚にものぼり、日本を代表するコンピレーションシリーズのひとつとなっています。

ユーロダンス中心に収録されていますが、中には「Rainbow To The Stars/Dune」のようなハッピー・ハードコアや「Wannabe/Spice Girls」のようなダンスポップ、「I Want Candy/Candy Girls」のようなハッピー・ハンドバッグなど他のジャンルの曲も収録されていました。

Dancemania ~Let's Party~現在、CDでのリリースは停止していますが、2015年に配信で「Dancemania ~Let’s Party~(Amazon)」がリリースされました。

「Zedd」や「ジャスティン・ビーバー」など人気アーティストによる当時最新の楽曲中心に収録。

しかし、こちらは純粋なダンスミュージック・コンピレーションで、ダンスマニア特有のノンストップミックスではありません。

インドネシア版ダンスマニア日本以外でも「EMI Music Asia」から海外でダンスマニアの名前を冠したコンピレーションCDがリリースされています。

こちらのCDはインドネシアや中国でリリースされましたが、やはりノンストップミックスではなく、純粋なダンスミュージック・コンピでした。

とりあえず「ダンスマニア・ダイアモンド Complete Edition」は90年代のダンスミュージックの歴史ともいえる内容なので、手元に置いておきましょう。

ダンスマニア・ダイアモンド

ダンスマニア・ダイアモンド・コンプリート・エディション

3枚組50曲の特大ボリュームでユーロダンスほか、ハウス・ヒップホップ・R&B・ネオディスコ・レゲエなどオールジャンルで90年代のダンスミュージックの歴史が詰まっています。

鳥祢コウ
鳥祢コウ

収録曲では通好みの隠れた名曲「Inspiration/Strike」やジュリアナ東京時代のテクノ「Night In Motion/Cubic 22」「No Limit/2Unlimited」のリミックス、「Breathe/Prodigy」などメインシリーズでは収録できないけど外せないというナンバーまで網羅しています!

ダンス・ダンス・レボリューションとは

ダンス・ダンス・レボリューションとは、1998年にリリースされた業務用音楽シミュレーションゲーム。

通称として「ダンレボ」「DDR」と呼ばれることが多いです。

初期の頃はダンスマニアとタイアップをおこなっており、ダンスマニア系の人気楽曲が多数収録されていました。

当時ディスコやクラブでも人気だった「Dub-I-Dub/Me & My」や「Butterfly/Smile.dk」も収録されており、ゲーマーだけでなく一般層からの人気も高かったゲームです。

ダンス・ダンス・レボリューション2ndMIXオリジナル・サウンドトラック家庭用への移植のほか、サウンドトラックも大ヒットしました。

サントラは1999年にリリースされ、売上枚数がゲームサントラ歴代1位となる大ヒットを記録

[出典:「DDR」サントラ第1弾が最新デジタル・リマスターで12年ぶりに復活(Game Watch)]

特に横田商会(Y & Co.)が手掛けたノンストップミックスの評価は高く、彼らがビーマニシリーズのコンポーザーとしても活躍するきっかけとなりました。

2011年にはアーケードゲームで「DanceDanceRevolution X3 VS 2ndMIX」が稼働し、この際に約12年ぶりにデジタル・リマスターで復刻されています。

ダンス・ダンス・レボリューション2ndMIXオリジナル・サウンドトラック presented by ダンスマニア

ダンスダンスレボリューション2ndMIX オリジナル・サウンドトラック デラックス・エディション

デジタル・リマスターで高音質化され、さらにボーナストラックとして人気楽曲のリミックスが収録。デラックスエディションにはスペシャルDVDが付属しています。

現在は最新版「DanceDanceRevolution A20」が稼働しています。

海外でも人気で、特にダイエットに効果的ということでフィットネスゲームとして知名度が高いです

アメリカではウェストバージニア州の学校で、フィットネスプログラムの一部としてDDRを使用し、子供たちの肥満問題への取り組みが行われました。

[出典:米,学校のカリキュラムに「Dance Dance Revolution」を導入?(4Gamer.net)]

また、DDRで減量に成功したというニュースも多く、20周年を超えて根強い人気を誇るゲームです。

[出典:『ダンスダンスレボリューション』を遊んで “約56キロ”痩せた男がアメリカに現る。ダンスを踊りまくり肥満から脱却(AUTOMATON)]

まそっち
まそっち

アメリカじゃ学校の授業でDDRできたんだ! いいなあ!

 

 

おすすめのユーロダンス100選

鳥祢コウ
鳥祢コウ

さて、ここから「にゃんこGAMES」がおすすめするユーロダンスを100曲まとめてドバっとご紹介します!

まそっち
まそっち

100曲も!?

鳥祢コウ
鳥祢コウ

まだ少ないくらいですね! 300曲くらいは紹介したいです!

まそっち
まそっち

スクロール大変かもしれないけど、よかったら見てみてね。

ということで、ダンスマニアやDDRに収録された楽曲を中心に、おすすめのユーロダンスを100曲ご紹介します!

完全にぼくの趣味で選曲しているので「そうじゃない!」と怒られそうですが、ゆるしてね!

気になったナンバーがあったら、ぜひチェックしてみてくださいね。

カテゴリー別に10曲ずつ紹介していますので、そちらで見てみるのもいいかもしれません。

それでは、Here We Go!

ダンスマニア系のユーロダンス10選

まずはダンスマニアシリーズに収録されたユーロダンスから10曲をピックアップしてみたいと思います!

次のDDRに収録されて印象深い楽曲はそちらにあるので、合わせて御覧ください!

1.Willy Use A Billy …Boy/E-Rotic

Willy Use A Billy ...Boy/E-Rotic

ダンスマニアの記念すべき処女作「Dancemania 1」の第1曲目に収録され、メインアーティストの1人となった「E-Rotic」。当時、ヨーロッパでもHIVは大きな問題となっており、この曲はネタ曲ではなく「コンドームを使いましょう」というメッセージソングであることは認識しておきましょう。現在もプロジェクトは存続しており、2020年にはデビューシングルのリブート「Max Don’t Have Sex With Your Ex(Reboot 21)」、2021年には「Murder Me 21」「Head Over Heels」をリリースしています。

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収録シリーズ Dancemania 1(Amazon)

2.Captain Jack/Captain Jack

Captain Jack/Captain Jack

ダンスマニアになくてはならないアーティストのひとりであるキャプテン・ジャック。元海軍のラッパーであるフランキーのミリタリーなサウンドとパフォーマンスが受け、ドイツでシングルチャートTOP3に入る大ヒットを記録。しかし、当時日本のクラブではジャケットがアニメ調の女の子だったということから「イロモノ」「キワモノ」扱いでした。ですが、徐々にミリタリースタイルのアーティスト性を全面に押し出したプロモーションで人気を定着させることに成功します。しばらく目立った活動はありませんでしたが、2019年に同じくドイツの人気ユーロダンス・グループであるファン・ファクトリーと共に「Change」をリリース。2021年には「Coco Jamboo」の大ヒットで知られる「Mr. President」のラッパー「LayZee」をゲストに迎えた新曲「Summersun」がリリースされるなど、動きが活発化してきています。

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収録シリーズ Dancemania 1(Amazon)

3.Baby Boy/Me & My

Baby Boy/Me & My

デンマーク出身の双子デュオで大ヒットナンバー「Dub-I-Dub」に続くセカンドシングル。こちらも「Dancemania 1」に収録されました。日本でもヒットしたのはもちろん、アニメ「爆走兄弟レッツ&ゴー!!」のエンディングテーマ「恋のターゲット・ボーイ/THE PINK HOPS」としてアニソンカバーされています。

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収録シリーズ Dancemania 1(Amazon)

4.Love Child/Mylin Brooks

Love Child/Mylin Brooks

日本限定でシングルがリリースされたものの、ダンスマニアではほとんどウケなかった残念なアーティスト・・・ですが、カッティング・エイジにレーベルを移籍してリリースされたアリソン・ライムリックの名曲「Make It On My Own」のカバーが大ヒット(ちなみに、荻野目洋子もカバーしてます)。皮肉にも同じくダンスマニアからエイベックスへ移籍したプロデューサーによって立ち上げられた「ULTRA DANCE」の人気アーティストとなるのでした。しかし、ダンスマニア見る目があるなーということで、チェックしておくべき通好みの1曲。

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収録シリーズ Dancemania 2(Amazon)

5.Xanadu/Olivia feat.Paula

Xanadu/Olivia feat.Paula

オリビア・ニュートン・ジョンのダンスカバー・プロジェクトで、オーストラリア出身のDJチームによるユニットです。クラブで自身が制作した「Xanadu」のリミックスをプレイしたところ話題となり、ボーカルにポーラを迎えて収録されたのがこのナンバー。日本でもクラブヒットしたほか、セカンドシングル「Physical」共々ラジオ・有線でも人気でした。「DDR 3rd Mix」にも収録されています。2009年にはイギリスのハンドバッグ・レーベル「Almighty」のリミックスチームによってリメイクされました。

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収録シリーズ Dancemania 3(Amazon)

6.Midnight/Fargetta

Midnight/Fargetta

ボーカルに「49ers」などでボーカルを努めた「Ann-Marie Smith」を迎え、いわゆるジュリアナテクノのヒット曲として知られる「The Music Is Movin’」を送り出したイタリアのDJであるファーゲッタこと「Mario Fargetta」のスマッシュヒット。ボーカルは矢沢永吉とも共演したこともある「Zeitia」へとチェンジしていますが、レゲエ・ハウス・ソウル・ジャズなど様々なジャンルで活躍した力強いソウルフルなボーカルが魅力的なナンバーです。ダンスマニア的にはヒットしてませんが、オススメな1曲。なお、この曲が収録された「Dancemania 5」ではファーゲッタ自身がノンストップミックスを担当しています。

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収録シリーズ Dancemania 5(Amazon)

7.Wanna B Like A Man/Simone Jay

Wanna B Like A Man/Simone Jay

「Ice MC」や「Netzwerk」など数々の伝説的ユーロダンスの楽曲でボーカルを努めたシモーヌ・ジェイのソロ・ナンバー。イタリアでシングルチャート1位の大ヒットとなったほか、ヨーロッパ各地・アメリカのクラブプレイ・チャートでも上位を記録した名曲中の名曲。ユーロダンスの歴史で外すことができない1曲ですが・・・ダンスマニアでは影が薄いですよねぇ。それだけ、ダンスマニアと日本人のダンスミュージックの趣向が特異だということかもしれません。

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収録シリーズ Dancemania 7(Amazon)

8.Shine Like A Star/BERRi

Shine Like A Star/BERRi

1994年にリリースされた「The Sunshine After The Rain」がイギリスのアンダーグラウンドでヒットしたベリーのセカンドシングル。イギリスのシングルチャートではTOP20にランクインするなど、チャートアクションも悪くはありませんでした。これらのヒット曲とアルバム「About Time(Amazon)」を引っさげてダンスマニアに参入したものの、個性とクセが強すぎるアーティスト揃いの中に埋もれてしまったという感じです。でも、個人的に高評価なので、今でも推し続けます!

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収録シリーズ Dancemania 8(Amazon)

9.Give Me Love/DJ Dado vs.Michelle Weeks

Give Me Love/DJ Dado vs.Michelle Weeks

「X-ファイルのテーマ」や「ミッション:インポッシブルのテーマ」のドリーム・ハウス・カバーで知られるイタリアのDJ・プロデューサーの「DJ Dado」が、名曲ガラージ・ハウス「Don’t Give Up」を大ヒットさせたミッシェル・ウィークスをゲストに迎えたソウルフルなボーカルが冴え渡るナンバー。オリジナルはロバート・マイルズの名曲「One And One」を彷彿とさせるドリーム・ハウスですが、ダンスマニアに収録されているバージョンはユーロダンス・スタイルにリミックスされています(日本版ベストアルバムのボーナストラックにのみ収録)。イタリアのシングルチャートで1位を記録した、間違いなく大ヒット曲と呼べるナンバーですが・・・「Wanna B Like A Man」同様、ダンスマニアではあまり目立たない曲となっているのが残念。ぜひ、再チェックしておきたい1曲です。

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収録シリーズ Dancemania 10(Amazon)

10.Boys/Smile.dk

Boys/Smile.dk

ディスコ・クラブでも大ヒットした「Butterfly」のスマイルdkによるセカンドシングル。「DDR」にも収録されています。クラブでは横田商会こと「Y & Co.」がリミックスしたユーロビート・バージョンがよくプレイされていました。パラパラも存在し、ぼくが遊びに行っていたクラブでは「Luv To Me/tiger YAMATO vs.Y & Co.」とセットでよくプレイされていたのが思い出深いです。スマイルdkは初期メンバーであるヴェロニカのソロ・プロジェクトとして現在も活動しており、2017年にはアルバム「Forever」がリリースされました。「Boys」も新しいスタイルにアレンジされて収録されています。

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収録シリーズ Dancemania X1(Amazon)

DDRに収録されたユーロダンス10選

現在はビーマニのコンポーザーによるオリジナル曲が中心ですが、初期のDDRはダンスマニアとのコラボレーションで多数の楽曲が収録されていました。

これらの人気楽曲がDDRを大ヒットさせた要因のひとつともなっています。

そんなDDRに収録されて印象深かった楽曲をいくつかピックアップしてみたいと思います。

11.Have You Never Been Mellow(KCP Remix)/The Olivia Project

Have You Never Been Mellow(KCP Remix)/The Olivia Project

「Xanadu」や「Physical」がヒットしたオリビア・プロジェクトから、日本のみのシングルカット。もちろん、原曲はオリビア・ニュートン・ジョンで、1975年に全米1位を記録した大ヒットナンバー。邦題は「そよ風の誘惑」です。オリジナルは典型的なユーロダンスですが、日本人好みの哀愁感漂う「KCP」によるリミックスが人気でした。DDRでは一番難易度の低い曲に設定されていたので、印象深いという方も多いのではないでしょうか。なお、このリミックスは日本版のアルバムにボーナストラックとして収録されています。

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収録シリーズ Dancemania 10(Amazon)

12.Butterfly/Smile.dk

Butterfly/Smile.dk

「アイヤイヤー」でおなじみのスマイルdkの大ヒットナンバー。ユーロビート・バージョンである「Butterfly(Hyper K Mix)」はパラパラも付いており、たまにクラブでプレイされることがありました。DDRでも人気で、当時はゲーセンでは若いカップルが遊んでいる姿がよくあったんです・・・今では信じられないかもしれませんが、「カップル限定台」なんてのもあったりしたんですよ・・・。

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収録シリーズ Dancemania 10(Amazon)

13.Dub-I-Dub/Me & My

Dub-I-Dub/Me & My

ダンスマニアの第1作目に収録されたスザンヌとパーニルの姉妹デュオ「Me & My」の大ヒットシングル。コスプレした2人のインパクトもあって、日本でもアルバムが150万枚を売り上げるほど大きな注目を集めました。振り付けもあって、クラブでもよくプレイされていたナンバーです。ベストアルバム「The Ultimate Collection」に収録された「Two Are Stronger Than One」が2016年にリミックスされてリリースされましたが、それ以降は目立った動きはありません。最近、ユーロダンス・アーティストの動きが活発化しているので、ぜひ復帰してほしいですね。

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収録シリーズ Dancemania 1(Amazon)

14.Hero/Papaya

Hero/Papaya

デンマーク出身のシンガー・ソングライターで、マドンナが主宰するマーヴェリックと契約したことでも大きな話題を集めました。「Hero」はヨーロッパをはじめ、台湾や香港などアジア地域でも大ヒット。「Hero」をはじめ「Supergirl」「Pink Dinosaur」などカワイイ楽曲が多く、女子に人気の高いアーティストでした。2000年に本名「Linnéa Handberg」名義で「This Is Who I Am」をヒットさせ、こちらは「Ultra Dance 008」に収録されています。

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収録シリーズ Dancemania 8(Amazon)

15.Do It All Night/E-Rotic

Do It All Night/E-Rotic

多くのヒット曲を放ったエロティックですが、こちらはアルバム「Kiss Me」から日本独自のアルバムカット。シングルリリースされていないにも関わらず、日本人の感性にマッチする哀愁ハイパーユーロダンスで人気曲となりました。ダンスマニアの集大成「Dancemania DIAMOND」も収録されています。テクパラが付いており、ハイパーテクノとしてクラブでもよくプレイされていました。アルバム「Total Recall」には、トランス・スタイルのリミックス「Do It All Night 2003」が収録されています。

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収録シリーズ Dancemania X4(Amazon)

16.In The Navy ’99(XXL Disaster Remix)/Captain Jack

The Race/Captain Jack

エロティック同様、多くのヒット曲がダンスマニア・DDRに収録されているキャプテン・ジャックのサードアルバムからのカット。オリジナルは言うまでもなくヴィレッジ・ピープルで、カバー楽曲となります。DDRに収録されているのはアルバムバージョンよりメロディックな「XXL Disaster Remix」で、こちらはシングルにのみ収録。DDRではステップを踏むかのようなマニアックの譜面が個人的に好きでした。

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収録シリーズ Dancemania X3(Amazon)

17.Mr. Wonderful/Smile.dk

Mr. Wonderful/Smile.dk

「Butterfly」「Boys」などヒットを連発したスマイルdkのファーストアルバム「Smile」からのカット。前2曲と違いクラブプレイされるような曲ではありませんでしたが、ダンスマニアにも収録されマニア受けした1曲。DDRでは「In The Navy ’99/Captain Jack」同様、マニアックの譜面がおもしろくて特徴的だったので印象に残っているナンバーでした。

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収録シリーズ Dancemania X2(Amazon)

18.Dam Dariram/Joga

Dam Dariram/Joga

謎のアーティストながら、ダンスマニアに収録されたことで謎のヒットとなったダンダリラン。サビのフレーズが印象的で、ハイスピードかつ哀愁漂うメロディが日本人に受け入れられやすいからでしょう。聞き慣れないアーティストですが・・・中の人はユーロビートの「DELTA」レーベルから「安田ハッピー」でおなじみの「Heartbeat/Nathalie」や「恋は最終兵器」こと「Love As A Weapon/Larabelle」などのヒット曲を歌ってるほか、「Delta Queens」や「Doki Doki」などの人気プロジェクトに参加しているので、実は知っている・・・かも? 当然、実力も折り紙付きです。まぁ、イタリアのダンスミュージックは覆面プロジェクトが多いので「あの曲を歌ってるのも、実はあのアーティストだった」ということが日常茶飯事なんですよね。現在は「Nat & Kim」や「The Soundlovers」のプロジェクトで楽曲をリリースしています。

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収録シリーズ Dancemania X3(Amazon)

19.Bumble Bee/Bambee

On Ice/Bambee

「Hero」が大ヒットしたパパヤのレーベルメイトで、モデル出身の美人シンガー。モデルをスカウトしてビジュアルで売るというのもユーロダンスにありがちなのです(一発屋が多い理由でもあります)。「Candy Girl」で注目され、ダンスマニアではセカンドシングル「Bam Bam Bam」から参戦。「Bumble Bee」はアルバムから日本独自のカットとなります。「17歳/南沙織」のカバーを歌ったり、セカンドアルバムが日本のみで発売されたりするなど、意外に日本でも長らく人気を保ったアーティストでした。

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収録シリーズ Dancemania X5(Amazon)

20.Kick The Can/Bus Stop

Kick The Can/Bus Stop

「Stayin’ Alive/Bee Gees」のリメイクで世界的大ヒットを記録した「N-Trance」のレーベルメイト(AATW)で、おなじくディスコヒット「Kung Fu Fighting/Carl Douglas」をリメイクしてイギリスのシングルチャート8位を記録するヒットを飛ばします(初代DDRにも収録)。こちらは運動会でよく流れる代表的なクラシック「天国と地獄」をアレンジしたパーティーソング。聴いて・踊って楽しいナンバーということで、こういうのは日本人が大好きなサウンドですよね。「Jump」「Na-Na」「Footloose」など、ダンスマニアにはかかせない常連アーティストのひとりでした。

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収録シリーズ Zipmania III(Amazon)

カバーもののユーロダンス10選

ユーロダンスといえば、非常にカバー楽曲が多いのも特徴のひとつ。

ダンスミュージックは、かつてからカバーものが多く「Can’t Take My Eyes Off You(君の瞳に恋してる)/Boys Town Gang」は言うに及ばず、チアリーディングでおなじみの曲「Mickey/Toni Basil」や「Venus/Bananarama」など、むしろカバー曲の方が有名という曲が多いです。

ユーロダンスでも、ダンスカバーされて人気を博した楽曲は多くあり、独自の存在感があります。

ということで、ユーロダンスの華とも言えるカバーものを10曲セレクトしてみました。

ここからダンスマニア以外の楽曲も入るのでご了承ください!

21.Moonlight Shadow/Missing Heart

Moonlight Shadow/Missing Heart

「E-Rotic」を率いる「BROS Team」によるプロジェクトで、1994年に「Wild Angels」でデビュー。この曲は3枚目のシングルで、ボーカリストのエルケ・シュリンバッハをフィーチャーし、マイク・オールドフィールドの名曲をカバー。ダンスマニアでも長らく人気を保った曲で、2000年には新しく加入したロシア人ボーカリストのマヌ・モアによって「New Vocal Version」がリリースされています。また「Dancemania Speed」シリーズには、リミックスチーム「KCP」によってハッピーハードコアにアレンジされたバージョンが収録。「DDR 5th Mix」にも「New Vocal Version」が収録されました。

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22.What’s Up 2000(The Instinctive Mix)/DJ Miko

What’s Up 2000/DJ Miko

オリジナルは93年にリリースされたロックバンド「4 Non Blondes」のヒット曲。「DJ Miko」のカバーもイタリアでシングルチャート5位、イギリスでも6位を記録する大ヒットとなりました。当時、日本ではあまり注目されなかったものの、98年にリリースされた新バージョン(特に「The Instinctive Mix」)は、よりポップで日本人の感覚に合うアレンジとなっており、ラジオ・クラブでチャートの上位に入りました。「DJ Miko」はジグソーの「Sky High」やザ・ナックの「My Sharona」のカバーなど、ダンスマニアやビーマニ関連でもおなじみのアーティストでした。

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23.Sky High/Newton

Sky High/Newton

前述の「DJ Miko」もカバーしているジグソーの「Sky High」ですが、やはりニュートンのカバーも忘れてはいけませんね。オリジナルはディスコでヒットしたことはもちろん、プロレスラーのミル・マスカラス選手の入場曲としても認知度が高い楽曲です。カイリー・ミノーグやデッド・オア・アライブなど数々のユーロビートヒットを生み出した伝説的プロデューサーユニット「PWL」のストック&エイトキンがプロデュースしており、80年代の懐かしさと90年代の新しいサウンドが融合したユーロダンスで大ヒットしました。「Dominion Records」と契約後もクラシック・ポピュラーのユーロダンス・カバー路線は続き、「Sometimes When We Touch」「We’re All Alone」などをヒットさせています。

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24.Axel F./Clock

Axel F./Clock

原曲は言うまでもなく映画・ビバリーヒルズ・コップのテーマ曲ですね。そして、このクロックによるカバーはイギリスのシングルチャート7位をマークする大ヒットとなりました。ドイツの着信メロディ配信会社「Jamba!」のマスコットキャラクター「Crazy Frog」名義でリリースされたバージョンが特大ヒットしたことも記憶に新しく、いつの時代になっても「Axel F.」は心に響く名曲です。クロックは「Everybody」「Whoomph!(There It Is)」「Everybody Jump Around」「Holding 4 U」など日本のディスコ・クラブでもヒットした楽曲は多く、「ULTRA DANCE」シリーズのメイン・アーティストでもありました。

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25.Independent Love Song/Bombers

Independent Love Song/Bombers

ダンスマニアに収録されたものの、記憶に残らないで忘れ去られるアーティストも数多くいます。この曲も「Dancemania 5」に収録されたものの、覚えてる人はまぁいないはず・・・。オリジナルはイギリスの女性ポップデュオ「Scarlet」で、シングルチャート12位を記録した名バラード。ぼくはこういうマニアックなところが好きなので、オリジナル共々よろしくおねがいします。「High」「Do Watcha Do」などをヒットさせたハウスユニット「Hyper Go Go」によるハッピー・ハンドバッグ・スタイルのリミックスもおすすめ。

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26.Total Eclipse Of The Heart/Nicki French

オリジナルは「Holding Out For A Hero(ヒーロー)」でおなじみのボニー・タイラーが1984年にリリースしたヒット曲で、ニッキー・フレンチのダンスカバーも大ヒット。U.K.チャートTOP5、U.S.チャートはTOP2にまで上昇する世界的な人気を獲得しました。日本でも大ヒットし、1995年に開催された洋邦ダンスミュージックの一大ショーケース「avex Dance Matrix ’95」のテーマソングにもなっています。

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27.Sunny/Blue Bamboo

オリジナルは「Bobby Hebb」によるR&Bで、1966年の大ヒットナンバー。日本でも鈴木雅之や稲垣潤一、奥田民生など、そうそうたるアーティスト達によってカバーされている名曲中の名曲です。ディスコでは、やはりレジェンドである「Boney M.」によるカバーがおなじみでしょう。こちらは「ABC & D」が人気だったブルー・バンブーのカバー。覆面ユニットなのでアーティスト自体はあまり知られていませんが、メンバーは「Airscape」などトランスでヒット曲を量産した「Johan Gielen」と、ジュリアナ・テクノ時代に猛威を奮ったベルギー産テクノに数多く関わっているプロデューサー「Oliver Adams」です。

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28.I Don’t Want To Miss A Thing/Deja Vu feat.Tasmin

トニー・ブラクストンのカバー「Un-Break My Heart」でデビュー以降、イギリスのハンドバッグレーベル「Almighty Records」のカバー専門プロジェクトとして活動。この曲は映画「アルマゲドン」のテーマソングであるエアロスミスのカバーで、日本のディスコ・クラブでウケにウケまくったナンバーです。ダンスマニアでもメインシリーズ「Dancemania X2」他、多数のサブシリーズに収録されました。

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29.Nothing’s Gonna Change My Love For You/Jon Otis

1980年代のユーロビートブーム時に世界的ヒットを量産した伝説的レーベル「PWL」の傘下である「Libido Records」でデビューしたジョン・オーティス(当時の名義はジョニー”O”)。1996年に元PWLのストック&エイトキンのプロデュースでグレン・メロディスの名バラード「変わらぬ想い」をカバーしたところ、名古屋のラジオ局「ZIP-FM」でチャート1位を記録するという大ヒットを記録。ほぼ無名のアーティストが日本でラジオを通じてヒットを放つという、これまでにない楽曲ということで大きな注目を集めたサウンドです。

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30.Can’t Take My Eyes Off You(70’s Remix)/Beat Box

ディスコではおなじみの「君恋」こと「Can’t Take My Eyes Off You」のカバーですが、数あるユーロダンス・カバーの中でも人気の高いバージョン。無名アーティストですが、プロデュースを「Bad Desire/F.C.F.」「Japan Japan/Alphatown」など数々のユーロビートヒットを残している伝説的プロデューサー「Mauro “Mark” Farina」率いる「Factory Team」が担当していることから、サウンドのクオリティは非常に高いです。

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ポピュラーなユーロダンス10選

ダンスミュージックは当然、踊るための音楽ですが、ディスコ・クラブだけではなく、洋楽チャートやTV・ラジオでも人気だったユーロダンスもたくさんあります。

明るく楽しく、ポップでわかりやすいユーロダンスは、普段ダンスミュージックを聞かない層にも話題となり、日本だけでアルバムを150万枚売り上げた「Me & My」や200万枚以上を売り上げたスキャットマン・ジョンなど、多くのスターを生み出しました。

そんなポピュラーなユーロダンスをいくつかご紹介しましょう。

31.Scatman(Ski-Ba-Bop-Ba-Dop-Bop)/Scatman John

スキャットマン・ジョンことジョン・ラーキンの大ヒットナンバー。吃音(きつおん)というハンデを背負いながらも、ユーロダンスにスキャットを組み合わせたオリジナリティの高い楽曲で注目を浴び、1994年12月にドイツでリリースされた「Scatman」は各国で人気となりました。特に日本での人気は高く、CMにも出演するなど、お茶の間でも話題を提供。1999年12月3日にロサンゼルスの自宅で肺癌のためお亡くなりになられています。2003年にはトランス・スタイルのリミックスが制作され、こちらも人気でした。2009年には「Tears Don’t Lie」の大ヒットで知られる「Mark ‘Oh」がリミックス。日本では「Exit Tunes」が権利を獲得し、「ラマーズ P」や「Ryu☆」などネットクリエイターのリミックスを収録したコンピレーションとしてリリースされました。

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32.Wannabe(Motiv 8 Vocal Slam Mix)/Spice Girls

「Take That」や「East17」など、U.K.チャートを席巻していたボーイズ・アイドルが相次いで活動停止となった1996年に入れ替わる形で台頭してきたのがガールパワー。その代表的なアーティストがスパイスガールで、デビューシングル「Wannabe」は各国のヒットチャート首位に輝き、全世界のシングル売上枚数は700万枚を超えました。これは、ガールズ・グループにおいて、世界で最も多く売れたシングルとなっています。オリジナルはミディアムなダンスポップですが、今回ご紹介するのはシングルにのみ収録された「Motiv 8」によるユーロダンス・スタイルのリミックス。2021年にはリリース25周年記念として「Wannabe 25」がリリースされました。

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33.Barbie Girl/Aqua

ダンスミュージック・グループ勢が強い北欧はデンマークから1994年に結成されたアクア。「Roses Are Red」「Doctor Jones」のリリース後「Barbie Girl(愛しのバービー・ガール)」のスマッシュ・ヒットで一躍世界へと飛び立ちます。この曲が収録されているデビューアルバム「Aquarium」は全世界で1500万枚も売れたモンスターヒットとなりました。また、全世界で約3,300万枚のレコードを売り上げた記録を持つ、デンマークで最も売れたグループとなっています。2001年に一度解散していますが、その後もたびたび再結成されており、現在でも活動が続いています。2021年にはシングル「I Am What I Am」がリリースされました。

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34.Coco Jamboo(Mousse T.’s Club Mix)/Mr. President

「ヤヤーヤ、ココジャンボ」のフレーズでおなじみのミスター・プレジデントのヒット曲。オリジナルはダウンテンポでゆったりとした曲調ですが、こちらではクラブ映えするリミックスをご紹介。

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35.All The Things She Said(Extension 119 Club Vocal)/t.A.T.u.

ミュージックステーションのドタキャン事件が記憶に残るお騒がせデュオの「t.A.T.u.」。この「All The Things She Said」は元々地元ロシアでのデビューシングル「Я сошла с ума」の英語カバーになります。U.K.チャートを始め、ヨーロッパ各地で大ヒットし、日本でもブレイク。アルバム「200 Km/H In The Wrong Lane」は輸入盤も含めて200万枚以上を売り上げ、一躍トップスターの仲間入りを果たしました。こちらはクラブでよくプレイされたリミックスバージョン。ジャケットがまぁそういう感じで曲の内容を表しています。ちなみに、モデルの鈴木えみと沖樹莉亜のユニット「ジュエミリア」による日本語カバーもあるのは、あまり知られてなかったりします。

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36.S.O.S. (The Tiger Took My Family) /Dr. Bombay

あまりにも怪しすぎるインド人のタクシー運転手というキャラでリリースしたアルバム「Rice & Curry」からのシングル「Calcutta (Taxi Taxi)」や「S.O.S. (The Tigerook My Family)」など、ユーモラスなナンバーで話題となったDr.ボンベイ。ステレオタイプなインド人キャラとサウンドですが、中の人はスゥエーデン人なのはユーロダンスの常識。他にもスコットランド人のマクドゥーや、メキシコ人のカルリートというキャラでもアルバムをリリースしています。

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37.One More Time/Real McCoy

ドイツのユーロダンス・グループで「Another Night」「Run Away」「Automatic Lover」などの世界的ヒットを放っているリアル・マッコイ。特に3枚目のアルバム「Another Night」はマルチ・プラチナ・アルバムとして伝説的です。やや、クラブよりのサウンドだったため、日本でのチャートアクションは目立たなかったものの、この「One More Time」はこれまで以上に明るくポップなサウンドで、有線・ラジオ中心にヒットしました。

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38.Beautiful Life/Ace Of Base

「All That She Wants」「Don’t Turn Around」「The Sign」など数々のヒットを飛ばし、デビューアルバムも全世界で大ヒットを記録。かの伝説的スゥエーディッシュ・ポップ・グループ「ABBA」の再来とも言われ、当時最も勢いのあったエイス・オブ・ベイス。セカンド・アルバムからのファーストシングルは、これまでのラガ・ポップとは異なる典型的なユーロダンスということで話題となりました。

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39.Saturday Night(Deep Nite Extra Mix)/Whigfield

デビューシングルである「Saturday Night」がイタリアをはじめ、ドイツ・イギリスなどで首位を獲得し、新人ながらいきなり世界的なヒットアーティストとなったウィッグフィールド。「Another Day」「Think Of You」「Close To You」「Big Time」「Sexy Eyes」など、ファーストアルバムはほぼ全てヒット曲というとんでもないモンスターアルバムも大ヒット。独特な振り付けも存在し、日本でリリースされたシングルには振り付けの解説が付いていました。日本では「MAX」のデビューシングルとして「恋するヴェルファーレダンス」という名称でカバーされています。

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40.Santa Maria/Tatjana

元PWLのストック&エイトキンのプロデュースでリリースされた「Santa Maria」がディスコ・クラブを中心に人気だったタジャーナ。その勢いは有線・ラジオなどへも飛び火し、1996年のアトランタオリンピックの速報のBGMに起用されたことから大ヒットしました。現場では横田商会こと「Y & Co.」のリミックスがよくプレイされましたが、ハンドバッグ・ハウス・ラテン・ユーロビート・テクノ・トランスなど、毎年のようにその時の流行に合わせたリミックスが制作され、息の長いロングセラーとなっています。ちなみに、日本では一発屋のイメージが強いアーティストですが、実は80年代からハイエナジーを歌っているベテランだったりします(ユーロダンスあるある)。

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ウルトラダンス系ユーロダンス10選

ダンスマニアのヒット以降、レコード会社各社からノンストップ・ダンスミュージック・コンピレーションがリリースされました。

特に初期ダンスマニアのプロデューサーがエイベックスに移籍して立ち上げられた「ULTRA DANCE」シリーズが注目されました。

当時のエイベックスは「SUPER EUROBEAT」のほか、「SUPER DANCE FREAK」などのダンス・コンピレーションを多数リリースしており、海外直輸入のヒットナンバーを楽曲単位でライセンスすることに長けています。

このため、ダンスマニアの対抗馬として期待されましたが、結局その牙城を崩すことはできませんでした。

ですが、ウルトラダンスの中からもヒット曲や注目すべき楽曲は多く排出されています。

そんな、ウルトラダンスからぼくが好きなナンバーをご紹介しましょう。

41.Make It On My Own(KCP Remix)/Mylin

前述の「Love Child/Mylin Brooks」がダンスマニア2に収録されたマイリーンの代表的なナンバーで、アリソン・ライムリックのカバーソングです。「Have You Never Been Mellow/The Olivia Project」のリミックスが人気だった「KCP」によるリミックスはウルトラダンスのみの限定収録。日本人好みの哀愁ダンスサウンドが心地よい名曲。

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42.Ridin’ High/Tracy Shaw

オリジナルは元PWLのストック&エイトキンが立ち上げたレーベル「Love This Records」からリリースされた「Ridin’ High/Serena」。露骨に「Santa Maria/Tatjana」の二番煎じで大失敗して、通好みなマニアのハートを掴んだ隠れすぎて表に出てこない迷曲を、イギリスの女優であるトレイシー・ショウがカバーするという謎展開にワクワクします。

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収録シリーズ ULTRA DANCE 001(Amazon)

43.Never Fall In Love/Dany L.

ユーロビート・レーベル「Delta」の傘下レーベルである「MGL」からリリースされた、80年代のハイエナジー・テイストの強いユーロダンス。その心地よい哀愁ポップサウンドはユーロビート・ファンはもとより、幅広いジャンルの客層にまで支持された名曲中の名曲。プロデュースはもちろん哀愁ユーロならこの人、「Laurent Newfield」。

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収録シリーズ ULTRA DANCE 002(Amazon)

44.I Will Fly/Cat

「Never Fall In Love/Dany L.」と同じく「MGL」からリリースされた、こちらはキュートでポップなユーロダンス・ナンバー。パラパラも付いており、ユーロビートのイベントでもプレイされることがありました。ちなみに、このアーティストは「Delta」レーベルでは「Sara」名義で「Burning Up For You」などの曲を歌っています(当然、中の人は複数の名義でいろんな曲に参加しています)。

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収録シリーズ ULTRA DANCE 003(Amazon)

45.Love’s Got A Hold On My Heart/Steps

ウルトラダンスの看板アーティストのひとりであり、TVのバライティ番組でも起用された「5.6.7.8.」が話題となったステップスから、U.K.でアルバムチャート1位を記録して大ヒットしたセカンドアルバムからのカット。プロデュースには元PWLのピート・ウォーターマンが携わっており、往年のハイエナジーサウンドと現代風のポップスが融合したダンスミュージックとなっています。ステップスは2度の解散と再結成を経て現在も活動していて、2021年には「Take Me For A Ride」「Heartbreak In This City」をリリースしています。

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収録シリーズ ULTRA DANCE 004(Amazon)

46.The Riddle/Gigi D’Agostino

日本ではあまり馴染みのないアーティストですが、イタリアではレジェンドなアーティストである「Gigi D’Agostino」。元々、プログレッシヴ・ハウスやドリーム・ハウスを作っていましたが、1998年頃からサウンドをユーロダンスへ切り替え、「L’Amour Toujours」「La Passion」「Bla Bla Bla」などのヒット曲を連発。イタリアン・ダンス・アワードで「1999年のベスト・プロデューサー賞」を受賞しています。このナンバーも伝説的な楽曲で、名古屋のラジオ局「ZIP-FM」でチャート1位を記録するなど、日本でも影響のあった1曲。ジャケットの彼のシンボルである「舞」のロゴと、怪しい日本語で書かれた自身の名前が味わい深いです。かわいいPVも必見。

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収録シリーズ ULTRA DANCE 005(Amazon)

47.Time Goes By/Clock

「Axel F」「Everybody」「Whoomph!(There It Is)」「In The House」「Holding On 4 U」「Fly Away」など、日本においても数々の楽曲をディスコ・クラブでヒットさせたクロック。ウルトラダンスでも看板アーティストのひとりでした。「Oh What A Night」以降はミディアムテンポのダンスポップ中心となり、ウルトラダンスでも「Blame It On The Boogie」「Private Eyes」など80’sのダンスカバーが中心で角が丸くなったなーといった印象でした。しかし、ついに爆弾投入・・・「Every Little Thing」の名曲をユーロダンス・カバーというインパクトで話題となりました。

収録シリーズ ULTRA DANCE 005(Amazon)

48.Shalala Lala/Vengaboys

こちらも、ウルトラダンスの看板アーティストであるベンガ・ボーイズからの1曲。「We Like To Party!」「Boom, Boom, Boom, Boom!!」「Up & Down」など、日本で紹介される以前にも多くヒットを放っており、本国ドイツのほか特に香港や台湾などアジア地域で大人気のアーティストでした。この曲は1973年にリリースされた「Walkers」のカバー。ベンガ・ボーイズ以前にも、やはりアジア地域で人気のアーティスト「Dream House」がカバーしており、世界的には定番の1曲。海外では独自の振り付けがあるのですが、日本に入ってきたというのは聴いたことはありません。

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収録シリーズ ULTRA DANCE 006(Amazon)

49.Let Me Love You/Da Buzz

名古屋は音楽性に関しても独自の個性があり、特にディスコ・クラブ・ラジオなどで発信されたダンスミュージックが全国に広まることも珍しくありませんでした。こちらも、そんな名古屋系の1曲。スウェーデンからデビューした3人組でファーストシングル「Paradise」で注目され、セカンド「Let Me Love You」が世界的にブレイクしたダ・バズ。クラブでは「Hex Hector」のリミックスが人気でした。名古屋のラジオ局「ZIP-FM」限定のスペシャルバージョン「Let ZIP Love You」も存在します。

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収録シリーズ ULTRA DANCE 009(Amazon)

50.Winter Night Memories/GTS feat.Melodie Sexton

ウルトラダンス系最後を占めるのはユーロダンスじゃないけど許して! チャカ・カーンの名曲「Through The Fire」のハウスカバーで一躍人気アーティストとなった日本人のユニット「GTS」。クリスマスアルバムに収録され、彼らの隠れた名曲と言われる伝説的な哀愁ダンスポップをご紹介しましょう。全人類はこの曲を聞くべきです!

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収録シリーズ ULTRA DANCE 012(Amazon)

ジュリアナ東京時代のユーロダンス10選

1991年に「世界最大級」「日本初の外資系ディスコ」など、開店前から多くの話題を提供してきた大型ディスコ「ジュリアナ東京」がオープン。

「ジュリアナ=テクノ」というイメージが強いですが、実際はテクノを中心にイタロハウスやブレイクビーツ、トランスなど様々なジャンルがプレイされていました。

ちょうどその頃、ヨーロッパでもテクノをベースにヒップホップ・ハウス・Hi-NRG・イタロハウスなど、様々なジャンルが相互に影響し合って新しくユーロダンスが誕生。

ジュリアナ後期からユーロダンスも増えてくるのですが、それらをまとめて「ジュリアナテクノ(通称ジュリテク)」と称したため、ユーロダンスという名称は浸透しませんでした。

そんな、ジュリアナ時代のユーロダンスをご紹介しましょう。

51.The Key The Secret/Urban Cookie Collective

通称「UCC」ということで、この単語を聞くとディスコフリークはコーヒーメーカーではなくてアーバン・クッキー・コレクティヴの名前を浮かべるのでは。このナンバーはU.K.でもチャート最高位2位を記録したほか、各国のチャート上位に入る大ヒットとなりました。日本ではテレビ朝日系「トゥナイトⅡ」のオープニングテーマに起用されていたので、記憶に残ってる人も多いのではないしょうか。96年には「Armand Van Helden」や「Dancing Divaz」によるバージョンがリリースされ、その後も度々リミックスされたりしています。

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52.One More Time/Jinny

1991年にリリースされたイタロハウスの名曲「Keep Warm」は世界的な大ヒットとなりましたが、ジュリアナ東京ではよりファンキーな「Never Give Up」が人気でした。このナンバーは閉店間際の1994年にリリースとなっており、あまり記憶に残らないナンバーでしたがユーロビートで有名なイタリアの「Time」レーベルらしいポップかつ繊細なユーロダンスです。

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53.Move On Baby/Cappella

1980年代からイタロハウスをリリースしていたカペラが注目されるきっかけとなったのは、「Loleatta Holloway」を起用した「Take Me Away」。この曲で火が付き「U Got 2 Know」「U Got 2 Let The Music」などチャートを席巻するヒットを量産。一躍、かの「2 Unlimited」の対抗馬となるのでした。こちらもジュリアナ終焉間際のリリースでしたが、全国のディスコでもヒットした人気曲。以降も「U & Me」「The Big Beat」、メンバーチェンジを行って新生カペラとしてリリースされた「Tell Me The Way」「I Need Your Love」「Turn It Up And Down」など、日本のディスコに欠かせないアーティストとなるのでした。

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54.Show Me/Kim Sanders

「Captain Hollywood Project」や「Culture Beat」など多くの人気プロジェクトに参加してきた実力派ボーカル・シンガーソングライターのキム・サンダース。彼女のソロとなるセカンドシングルでドイツでヒットしたほか、フランスなどヨーロッパで注目されたナンバー。様々なグループで培われた力強いボーカルが冴えるヒットポテンシャルの高い楽曲でしたが、やはりジュリアナ閉店間際で埋もれてしまった惜しい1曲。

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55.Slave To The Music/Twenty 4 Seven feat.Stay-C & Nance

デビュー曲となるラッパーの「MC Fixx It」を起用したヒップハウス「I Can’t Stand It!」がドイツやイタリアなどで大ヒットし、ジュリア・ロバーツ主演の映画「ダイイング・ヤング」のサウンドトラックに起用されるなどヨーロッパを席巻した「Twenty 4 Seven」。2年間活動停止状態だったものの、1992年に復活。ラッパーの「Stay-C」とボーカルの「Nance」を迎えて1993年にリリースされた「Slave To The Music」はオーストラリアでプラチナ、ドイツでゴールドディスクを獲得するなど、このプロジェクトの代表的なナンバーとなりました。

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56.Move Your Body/Anticappella feat.MC Fixx It

「I Can’t Stand It!/Twenty 4 Seven」同様ラッパーの「MC Fixx It」を起用したアンチカペラの代表的なナンバー。カペラ擁する「Media」レーベル傘下の「 Underground」からリリースされた「2√231」のヒット後も「I Wanna Love You」「Movin’ To The Beat」がヨーロッパ各国でチャートイン。その勢いを受けて送り出された「Move Your Body」が大爆発。ジュリアナ以降、日本でも度々テクノブームが訪れるのですが、2000年以降のブームでいわゆる「ミッション時代」にリミックスチーム「Euro Tech」によってリミックスされ、再び注目を集めました。

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57.Get-A-Way/Maxx

ドイツのユーロダンス・プロジェクトで、この「Get-A-Way」のほか「No More (I Can’t Stand It)」「You Can Get It」のヒットで世界的な成功を収めています。当時、「Ice MC」や「Fun Factory」などラガスタイルの男性ラップを取り入れたスタイルがトレンドとなっており、その代表的なアーティストとして活躍しました。しかし、日本ではあまりヒットしなかったのが残念。

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58.Light My Fire(R.A.F.Zone Mix) /Club House feat.Carl

スティーリー・ダンの「Do It Again」とマイケル・ジャクソンの「Billie Jean」のマッシュアップ・メドレー「Do It Again Medley with Billie Jean」やオリジナルナンバー「Deep In My Heart」のヒットで知られるイタリアのユーロダンスユニット。この「Light My Fire」は一度1993年にリリースされているものの、大きくチャートアクションを起こしたのは1994年にリリースされたカペラによるリミックスバージョンです。イギリスでは7位まで上昇する大ヒットとなり、1996年にも再びリミックスバージョンがリリースされています。

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59.Everybody’s Free(To Feel Good)/Rozalla

ジュリアナどころか世界的にもメガヒットした大アンセム。数え切れないほどのリミックスやリメイクを経て、もはやダンスミュージックの歴史の残る名曲です。もちろん、ジュリアナでも外すことのできないナンバーでしょう。リミックスも数え切れないほどリリースされているほか、2021年には「I Want You Back」がリリースされるなど未だ現役アーティストです。

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60.Don’t Be Shy/Jamie Dee

そして、このナンバーも外すことのできない1曲でしょう。名曲イタロハウス「Memories Memories」がディスコのみならずラジオ・有線でもヒットし、注目を集めたジャミー・ディーの1994年にリリースしたキャッチーなメロディが印象的なナンバー。ウィッグフィールドの「Saturday Night」や「Ann Lee(”Joga” と中の人は一緒)」の「2 Times」が世界的成功を収めたユーロダンスレーベル「X-Energy Records」からリリースされ、イタロハウス時代よりもアッパーかつメロディアスなサウンドでロングヒット。現在でも、その美貌でツイッターやインスタグラムで度々話題となる観月ありさもこの曲をカバーしています。

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ヴェルファーレ時代のユーロダンス10選

94年のジュリアナ東京閉店と入れ替わるように六本木に出現した巨大ディスコがヴェルファーレ

エイベックスの資本店であり、ダンスミュージックと様々なカルチャーの情報を発信する大人の社交場というコンセプトでした。

2007年1月1日に閉店したあと、2011年跡地にドワンゴのコンテンツ発信基地「ニコファーレ」が建設されたことも話題になりました(2019年に閉鎖)。

当初は「音楽のジャンルにはこだわらない(出典:「Velfarre vol.Zero」)」スタイルだったため、オールジャンルのダンスミュージックがプレイされましたが、もちろんユーロダンスも数多く発信されています。

そんなヴェルファーレ時代のユーロダンスをご紹介しましょう。

61.Don’t Give It Up/Sonic Surfers

「Jocelyn Brown」をゲストに迎えた「Take Me Up」が注目されたソニック・サーファーズが1994年にリリースしたナンバー。U.K.チャートでは54位と振るわなかったものの、ヴェルファーレのCD発売のCMソングに起用されるなど日本では地味にヒットしています。

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62.Move It To The Rhythm/Technotronic feat.Ya Kid K

1989年にリリースされたデビューシングル「Pump Up The Jam」がヨーロッパ、及び全米でも大ヒットを記録したテクノトロニック。ジュリアナテクノTOP3に入る名曲「Anasthasia/T-99」を大ヒットさせた「Patrick De Meyer」がプロデュースしており、セカンドシングル「Get Up」でコンビを組んだラッパー「Ya Kid K」と再びタッグを組んでリリースされたのが「Move It To The Rhythm」。こちらもヨーロッパのみならず、2000年のテクノブーム時には日本でもリミックスチーム「P.K.G.」によるリミックスが制作されるなどロングヒットしました。「Recall」も通好みで人気。

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63.I Found Love(Rozi Mix)/Bananarama

当時は3人でしたが、現在はオリジナルメンバーのケレン・ウッドワードとサラ・ダリンのデュオとして現在でも活動しているバナナラマ。こちらは小室哲哉プロデュースによるナンバーで、バナナラマの歌声を90年代のユーロダンス・スタイルに仕上げています。リミックスはジュリアナテクノの代名詞「Can’t Undo This!!」や「I Like It」などが有名な「Maximizor」が担当しており、日本人の感覚に合ったポップかつハイパーなダンスミュージックです。

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64.Baby Break It Up!/Michael Fortunati

1995年にエイベックスに移籍したマイケル・フォーチュナティによるユーロダンス・ナンバー。従来のハイエナジー・スタイルではなく、やはり時代に合わせてユーロダンス・スタイルのハイパーな楽曲となっており、これが賛否両論でした。リミックスには「T.Y.M.」や「I.S.D.」、「MST」など錚々たるリミックスチームが集結。これらのリミックスを収録したEPは現在再評価されており、かなりの数のCDが海外に流出して見つけるのが困難になっています。翌年にジョン・ロビンソンやデイヴ・ロジャースがプロデュースする「dreamin’/Kiss Me Love」をリリース、また2018年には往年のディスコヒットをカバーした「ザ・ベスト・オブ・ディスコ・カバーズ」をリリースしています。

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65.Do You Wanna Party?(’94 Remix)/DJ Scott feat.Lorna B.

オリジナルは1993年にリリースされたオールドスクールテクノで、レイヴ・ムーブメントに遅れを取ったことからあまり知られることのないナンバーでした。しかし、元PWLのストック&エイトキンのレーベル「Love This Records」傘下の「Silly Money」から再リリースされたバージョンは、より鮮明でストック&エイトキンが得意とするメロディアスでダンサブルなアレンジとなりロングヒットしました。1995年には「Wand & Storm HQ feat.Vikki S.」なるユニットによってもカバーされています。こちらは逆にBPMを高速化したハイパースタイルなアレンジとなっており、好んでこのバージョンを使うDJも多かったです。

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66.John Beats The Clock/Clock

海外のみならず日本でもヒットを連発したクロックのヒット曲「In The House」「Whoomph!(There It Is)」「Everybody」「Axel F」をジョン・ロビンソンがメガミックスにしたものです。元々はCD「Velfarre vol.4」に収録されたスペシャルミックスですが、後にシングルカットされました。まとめておいしいところを聴きたい・踊りたいという方に最適な、一粒で二度おいしいナンバーでしょう。

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67.Beat It/J.K.

オリジナルのリリースはテクノ全盛期である1993年でしたが、日本でこの曲が注目を浴びたのが1996年。この年、イタリアでは70年代のテイストを取り入れた「My Radio」がヒットしていましたが、日本で急に「Beat It」が発掘されてディスコでパワープレイされるようになって話題になりました。古くは「Jive Into The Night」のメガヒットで知られる「Green Olives」やウィッグフィールドなど、世界的ヒットを数多く放っている「X-Energy Records」からのリリースなので、このナンバーのクオリティも間違いなし。この曲のヒット後、日本でも「My Radio」や「Sweet Lady Night」が紹介されています。2020年にはトランスバージョン「Beat It (Andy Cain 2020 Remix)」がリリースされています。

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68.Turn It Up & Down/Cappella

ヴェルファーレ時代にも「U & Me(B4 ZA BEAT Remix)」や「The Big beat」「Don’t Be Proud」、メンバーチェンジ後も「Tell Me The Way」「I Need Your Love」とヒットを量産したカペラのサードアルバムからのカット。おなじみ「Mars Plastic」によるハイパーなサウンドで、安定した人気を保ちました。日本限定で「T.Y.M.・P-Team」と「B4 ZA BEAT」の2チームによる合同リミックスが制作され、こちらも話題となりました。

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69.Take A Ride(John Robinson Remix)/Rob ‘N’ Raz Circus

1989年にリリースされた「Got to Get」がイギリスのシングルチャート8位に食い込むヒットとなり、一躍注目を集めたスゥエーデンのDJ/ミュージシャン・デュオである「Rob ‘N’ Raz」。以降は本国以外でのチャートアクションはなかったものの、アルバム「Circus」からのシングル「Mona Lisa」が日本のクラブチャート上位にランクイン。「Whose Dog Is Dead」「Take A Ride」など、ポップなメロディにラップを乗せるスタイルが人気となりました。こちらはジョン・ロビンソンがリミックスしたユーロダンスと当時流行したラテンのリズムを取り入れたレアバージョン。

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70.It’s On You(Scan Me)/Eurogroove

小室哲哉プロデュースによるインターナショナル・プロジェクトである「Eurogroove」のスマッシュヒット。オリジナルは「Technotronic」やPWLの「Stock-Aitken-Waterman」のプロジェクトに参加するなどの実力派ラッパー「Einstein」を迎えた「Scan Me」で、こちらはU.K.のプロジェクトによるアレンジバージョン。特に「Felix Da Housecat」のリミックスが大きく注目を浴び、一時的にU.K.ダンスチャートで1位を獲得する大ヒット。しかし、小室哲哉が日本でのプロデュース業務に追われ、この「Eurogroove」プロジェクトも1995年で終了することになります。

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2000年代のユーロダンス10選

ユーロダンスの全盛期は90年代中期ですが、それ以降も楽曲がリリースされ続けました。

インターネットの普及により「マイアヒ」こと「Dragostea Din Tei/O-Zone」や「ウッーウッーウマウマ(゚∀゚)」こと「Caramelldansen/Caramell」など、ネットミームによってヒットする曲が多かったというのは過去にない特徴です。

サウンドに関しては従来よりも、当時流行していたトランスの影響を受けた楽曲が多くありました。

エロティックやスキャットマンなど、過去のヒットをトランスバージョンにリメイクされることも多く、クラブでロングヒットした曲もあります。

ということで、2000年代のユーロダンスから気になる曲をいくつかご紹介しましょう。

71.Flying Away/Acting Lovers

どう見ても聴いても劣化版エロティックとしか言いようのないジャケットとサウンドで、その筋のマニアを唸らせたアクティング・ラヴァーズ。こちらはセカンドシングルから、まぁそんな感じのヤバい曲。ジャケットがアレすぎてグーグル先生に怒られるので修正挿れさせていただきます、ごめんなさい。グーグル先生に怒られたので削除しました。ぴえん。

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72.In the Middle of the Sun(Bubble Mix)/Pow-Wow

「アイヤイヤー」と聞き覚えのあるフレーズが印象的なナンバー。まぁ、どう聴いても「Butterfly/Smile.dk」のパクリでマニア受けした、ある意味伝説的な1曲。意外にもユーロダンスやユーロビートのヒットにこの人ありと言われる「マウロ “マーク” ファリーナ」がプロデュースしています。バタフライよりもBPMが早く、聴き比べてみると時代の流れを感じます。

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73.For The Navy(New Generation Edit)/Task Force feat.Trisha

こちらはミリタリーなラップがフィーチャーされたナンバーで、いかにもキャプテン・ジャックにインスパイアされたと思われる1曲。一発屋のネタものと思いきや、意外にも日本ではヒット。パラパラも付いていているのでユーロ/テクノイベントでプレイされていて、現場ではリミックスチーム「New Generation」のバージョンが人気でした。「サル・ゴリラ・チンパンジー」の替え歌で知られる行進曲「ボギー大佐」を取り入れた「Everybody Commando」もおすすめ。

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74.Fast Food Song/Fast Food Rockers

明るくポップなサウンドに乗せて「ピザ・ハット」「ケンタッキー」「マクドナルド」とタイトルどおりファストフードの有名チェーン店の名前を連呼する「これぞユーロダンス!」と言うべき1曲。元々は伝統的な民謡「A Ram Sam Sam」の替え歌で、イギリスの学校で流行したものであるらしい。このアーティストによるバージョンはプロデュースに元PWLのマイク・ストックが参加しており、クオリティは文句なし。イギリスで2位、スコットランドで1位とシングルチャートで大爆発しました。

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75.(Åh) När Ni Tar Saken I Egna Händer/After Dark

スゥエーデン出身のドラァグクイーン・デュオであるアフター・ダーク。日本では「高らかにオナニー」のとして有名ですね。独特の空耳や「新潟」弾幕など、動画サイト「ニコニコ動画」の歴史でも外すことのできない1曲ではないでしょうか。実は日本でもコンピレーションに収録されたことがあり、その時にタイトルが「高らかに、お!?何イッてるの」に改悪されるといういたたましい事件があったのですが・・・今となっては知る人も少ないでしょう。

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76.Dragostea Din Tei/O-Zone

通称「マイアヒ」。ラジオ・有線、特に名古屋の「ZIP-FM」でパワープレイされ、クラブでもよくかかっていたナンバーですが、この曲を一躍有名にしたのは「2ちゃんねる」のアスキーアートのキャラクターを使用した「Flash動画」でしょう。ルーマニア語の歌詞を日本語の空耳歌詞に置き換えた面白おかしい動画はネットで大きな話題となり、この曲がブレイクするきっかけとなりました。いわゆる「のまネコ問題」も、まぁ上の曲同様エイベックスの仕業なんですがね。ユーロビートやトランスなど何度もリミックスされて息の長いロングヒットとなっています。ちなみに、2021年にはハッピーハードコア・スタイルの「Dragostea Din Tei(W&W Remix)」がリリースされています。

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77.Caramelldansen(Speedy Remix)/Caramell Girls

通称「ウッーウッーウマウマ(゚∀゚)」。オリジナルはスゥエーデンのユーロダンス・ユニットであるキャラメルが2001年にリリースしたセカンドアルバム「Supergott」の1曲目に収録されたナンバー。シングルカットもされてないので、ほぼ誰も知らない楽曲でしたが、2006年頃からこちらも「Flash動画」でPCゲームの「ぽぽたん」のオープニングと組み合わせたMADが海外(4chan)で作られ、2008年頃には日本でもYouTubeやニコニコ動画で大人気となりました。すでにグループ自体が解散しており、CDも廃盤といった状況でブレイクしたために楽曲難民が多かったのですが、権利を獲得した「EXIT TUNES」によってCD化。シングルはオリコン週間ランキングで最高16位をマークするヒットとなっています。MADに使用されているのは非公式リミックスでしたが、こちらも正式にライセンスされてリリースされています。本国でも2008年に再リリースされ、キャラクターを萌系おにゃのこに変更。現在は「Caramella Girls」として活動が続いており、2020年には最新アルバム「Sweet Decade」がリリースされました。パラパラも存在し、ユーロ/テクノイベントでプレイされることもありました。アニクラ(アニソンクラブイベント)でも耳にする機会がありましたね。余談ですがツインテの娘は「Vera」、金髪の娘は「Mindy」、紫ロングの娘は「Nadine」といいます。なんか、この曲は字数尽きるまで書けそうなので、これで終わります。

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78.Forgive Me/DJ Dengeki Hime

DJ電撃姫なる謎のアーティストですが、本当に謎のプロジェクトで謎の曲です。いかにもじゃぽんの影響を受けたガイジンが作りそうな曲ですが・・・どうやらスペイン産の曲みたいです。ユーロダンスとユーロビートの中間くらいのハイスピードなサウンドで、なかなかに興味深く通好みのマニアが発狂した1曲。ユーロダンスは、こういう意味のわからん曲を発掘するのが楽しいですよね。

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79.No Nagging (Na-Na, Na, Na, Na)/Froggy Mix

「ナナナナーナナ、ナナナナナー」とありがちなフレーズのフランス産ユーロダンス。2000年にリリースされたあと、翌年になんと人気アニメ「カードキャプターさくら」のフランス版テーマソングに起用され、地元でヒットしました。PVにもCCさくらのアニメが使われているので、マニアは必見。しかし、日本にはまったく入ってきていない曲なので、よほど重度のオタクかつダンスミュージックに詳しくないと知らないであろうレアなナンバーです。

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80.Win The Race/Modern Talking

1980年代から、その独特のファルセットボイスを生かした特徴的なハイエナジーサウンドでヒットを連発し、ドイツで最も成功したデュオとして知られるモダン・トーキング。こちらは2001年にリリースされたドイツのF1番組のテーマソングとして制作された疾走感のあるユーロダンス。PVもかっこいいので、すごくオススメな1曲です。古くは「Hyper Hyper」や「Move Your Ass!」、日本では「Fire」がおなじみのスクーターによるリミックスもジャンプスタイルでぶち上がりますよ。

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最近の気になるユーロダンス10選

一時期、ほとんどユーロダンスは姿を消してしまいましたが、それでも細々とリリースは続いています。

最近では「Back To 90’s」ということで再評価される動きも見られ、かつてのアーティストが復活してファンを歓喜させたりしています。

また、サウンドの方も90年代のユーロダンス・テイストを再現した楽曲・リミックスも多く見かけるようになりました。

ということで、気になる新しめなユーロダンス・サウンドをご紹介しましょう。

81.Head Over Heels/E-Rotic

おなじみのエロティックですが、長らく活動停止が続いていたものの、2016年に「Video Starlet」で奇跡の復活を遂げ、ファンが大歓喜しました。2018年には「Mr. Mister」、2020年にはデビュー曲「Max Don’t Have Sex With Your Ex」のリブート、そして2021年に「Head Over Heels」がリリース。時代の流れか、従来のテイストと異なり、EDMに大きく影響を受けたサウンドとなっています。2021年にぼくが注目したダンスミュージックの1曲としてセレクトしています!

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82.Boys(Geisha Remix)/Smile.dk feat.StackStorm

2度のメンバーチェンジを経て、現在はオリジナルメンバーであるヴェロニカのソロプロジェクトとして活動しているスマイルdk。2017年にリリースされたアルバムから、定番「Boys」の最新バージョンをご紹介。リミックスには映像クリエイターであり、イラストレーターでもあり、DJ・音楽クリエイターとマルチな才能を持つ涌元智崇こと「StackStorm」が参加。自身の同人サークル「9bit Log!Q+」のハッピー・ハードコアなサウンドを取り入れたアレンジとなっています。

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83.Change(90’s Style Radio Mix)/Captain Jack feat.Fun Factory

2019年に同じくドイツ出身のユーロダンス・グループ「Fun Factory」と共に復活を果たし、往年のファンが大歓喜したキャプテン・ジャック。この曲「Change」はサウンドの方も現代風にアップデートされているのですが、後にリリースされたリミックスEPには90年代のユーロダンスを再現したリミックスが収録されています。2021年にはミスター・プレジデント解散後、ソロ活動を行っているラッパー「LayZee」をゲストに迎えた新曲「Summersun」がリリースされました。

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84.Are You Ready(We Love The 90s)/Masterboy & Beatrix Delgado

「Everybody Needs Somebody」や「Feel The Heat Of The Night」などのヒットを放ち、ユーロダンスを象徴するグループのひとつであるマスターボーイ。この曲は2018年にリリースされ、久しぶりの顔合わせとなる初期のボーカルを務めたトリクシ・デルガドが参加した復帰作。オリジナルはEDMの影響が強いですが、当時のサウンドを再現したリミックスもあるので当時からのファンは安心しましょう。

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85.Stockholm To Bombay/Dr. Bombay

「Rice & Curry」「Calcutta」「S.O.S.」とヒットを連発し、すぐに消え去った謎の一発屋であるDr.ボンベイが、突如2018年にリリースしたナンバー。時代遅れという言葉すら脳裏に過る当時のままのサウンドで、筋金入りのマニアすら驚愕した1曲です。だが、それがいい。

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86.Ooh Aah…Just A Little Bit/Caramella Girls

グループ消滅後に「ウッーウッーウマウマ(゚∀゚)」こと「Caramelldansen」がブレイクしてしまったために、新しくリブートされたのが「Caramella Girls」。リミックス同様、元のボーカルを強引にピッチを引き上げるアレンジで独自のキャラクターと個性を得て、現在でも一定の人気があり、今なお活動が続いています。こちらは2018年にリリースされたシングルで、「Gina G.」のメガヒット曲のカバーです。「Gina G.」もいい曲いっぱい出してるのでオススメ。

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87.Double Trouble(Tiësto’s Euro 90’s Tribute Remix)/Will Ferrell, My Marianne & Tiësto

ネットフリックスで配信されたユーロビジョン・ソング・コンテストをテーマにした映画「Eurovision Song Contest: The Story of Fire Saga」の主題歌。「Sparkles」や「Flight 643」などのトランスで有名なDJ「Tiësto」がサウンドをプロデュースしています。90年代のユーロダンスよりも2000年代のトランス・ポップに近い音ですが、それでも十分に踊れるナンバーです。

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88.Magnificent(Sakgra PW Elle Mix)/Rozalla

世界的メガヒット「Everybody’s Free」の後、「Pulse-8」からレーベルを「Epic」に移籍してサウンドがポップ寄りになったのが災いし、まったくヒットが出なかったロザーラ。しかし、それでも活動は続けられており、ニッキー・フレンチやヘイゼル・ディーンなど多数のディスコ・アーティストを擁するレーベル「Energise Records」から2020年にリリースされた新曲をご紹介。オリジナルのサウンドはダンスマニアでもおなじみ「Almighty」レーベルに多数楽曲とリミックスを提供するマット・ポップですが、こちらはハイエナジー時代のサウンドを再現したユーロダンスでディスコおぢさん大歓喜。

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89.So Many Men, So Little Time(Extended Mix with Rap)/Sinitta

超定番ディスコサウンド「Toy Boy」「GTO」などの大ヒットを連発したシニータが、おなじくディスコヒットした母のミケール・ブラウンの大ヒット曲「So Many Men, So Little Time」をカバーという、これまたディスコおぢさんが泣いて喜ぶ1曲。現代風ユーロダンスらしく途中からラップが入るのもよきなのですが、好きではないという方のためにラップ無しのバージョンもあります(日本で見つかるかどうかは知らない)。こちらもイギリスのディスコレーベル「Energise Records」からのリリースで、ディスコおぢさんはこのレーベルを要チェックですよ。

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90.Judgement Day/Hazell Dean

こちらも「Searchin’」や「Evergreen」などのヒットでディスコ・アーティストとして有名なヘイゼル・ディーンが2010年に配信した「Judgement Day」のリミックス。元々は1990年代に書かれており、みんなが調和して暮らせるようにという願いが込められています。現在のような不安の多い時代、公式サイトでもメッセージが出されており、ダンスミュージックという一過性のものではなく、ディーンの強い意思が伝わるアーティステックな作品です。

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個人的に好きなユーロダンス10選

完全にぼくの趣味丸出しの曲をご紹介します!

91.Love Message/Scooter,Masterboy,E-Rotic,Mr President,Fun Factory,Worlds Apart & U96

1996年にエイズ撲滅キャンペーンとして人気ユーロダンス・アーティストが集結したチャリティーソング。長らく日本では未公開でしたが、近年テクパラがついてユーロ・テクノ系イベントで踊られるようになったことからこの曲が知られるようになりました。しかし、入手が困難なことから、今なお一部で熱い注目を浴びている曲です。特にDJでこの曲を探しているという人が多かったですね。現在はコンピレーション「DMA DANCE vol.2」に収録されているものが入手可能です。

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92.Never Gonna Let You Go(Y & Co.Remix)/Jon Otis

元PWLのストック&エイトキンのプロデュースにより「ZIP-FM」で大ヒットした「Nothings Gonne Change My Love For You」で知られるジョン・オーティス。続く「F.R.David」の「Words」のカバーも注目を浴びた彼の隠れた名曲をご紹介。このナンバーはファーストアルバムのボーナストラックとして収録された曲でしたが、後に横田商会こと「Y & Co.」によってハイパーなユーロダンス・サウンドへとリミックスされています。

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93.Higher Than Love(Motiv8 Pumptronic 12″ Mix)/Gina G.

ヒット・リミキサー「Motiv8」のアレンジで「Ooh Aah… Just A Little Bit」が世界的大成功を収めたジーナG。「I Belong To You」「Fresh!」「Ti Amo」と続くシングルも絶好調でしたが、こちらはU.K.で2種発売された「Gimme Some Love」の片方に収録されたリミックス。日本には入ってきてないはずのバージョンですが、ディスコなイントロからメロディアスなフレーズに突入し、どんどん盛り上がってく展開はやはり「Motiv8」サウンドというべきで、いい仕事しています。

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94.Eternity/Candy “O”

ジーナGの成功以降、ユーロダンス・シーンには大量のクローンが出現しました。この曲はそのうちのひとつで、プロデュースに「L.A.Style」などテクノ時代にヒットを量産したデンジル・スレミングを迎えており、ポップとテクノの中間といった体の揺れるナンバーに仕上がっています。日本でも微妙な反応でしたが、2000年以降のテクノブーム(ミッション時代)に再発掘されてテクパラが付いたことから再びクラブで踊られるようになった経歴があります。「Lucky Number」「Don’t Give Me Candy」もおすすめ。

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96.Heart & Soul/TSD

エイベックスのU.K.支社で結成された3人組のアイドルグループ。モデルだったり、エターナルのバックコーラスを務めたり、カラオケ大会で優勝したりと、それぞれが実力派揃いで大きく期待されたものの不発。速攻で解散しました。メンバーの一人であるクレアは、後にステップスに採用されて才能を開花させます。ファーストシングル「Heart & Soul」は「Hyper Go Go」や「Strike」をリミキサーに迎えており、当時人気だった「ハッピーハンドバック」スタイルのサウンドとなっています。

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97.Get The Duck Out Of Here/DJ Duckpower

DJダックパワーというアーティスト名のとおり、なんとアヒル声のラップがフィーチャーされた異色のユーロダンスナンバー。完全にウケ狙いのネタモノですな。でも、こういうの大好物です。意外にもテクパラが付いていているのですが、あまりにもマニアックすぎるのでフロアでは聞いたことがありませんでした。

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98.If You Wanna Party(Aiax Mix)/Molella feat.The Outhere Brothers

「Reel 2 Real」の「I Like To Move It」の世界的ヒット以降、各国でラガスタイルのラップを取り入れたハウスサウンドがトレンドとなります。その代表的なアーティストのひとりでU.K.のみならずヨーロッパ各地を席巻した「The Outhere Brothers」をラッパーに迎えた本作。日本では「Don’t Stop」のリミックスがロングヒットしていますが、こちらもハイパーなユーロダンスにラガマフィン・ラップが絡むマニアックな一品となっております。

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99.Sometimes When We Touch(Pete Hammond NRG Mix)/Newton

元PWLのストック&エイトキンのプロデュースによる「Sky High」が成功したニュートンのセカンドシングル。リミックスには同じく元PWLのエンジニアであるピート・ハモンドを迎え、古き良きハイエナジーと現代風サウンドがマッチした哀愁ユーロダンスに仕上がっています。ダン・ヒルの名曲のカバーですが、こちらも根強い人気があり、2012年にリリースされたアルバム「Time to Believe」には新しく制作された新バージョンの「Sometimes When We Touch ’12」が収録されました。

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100.100%(Motiv8 Mix)/Mary Kiani

100曲目というこでメアリー・キアニの「100%」。「TTF」ことザ・タイム・フリークエンシーのボーカルとして活躍後、ソロデビュー。「When I Call Your Name」がU.K.ダンスチャート1位に輝く大ヒットとなりました。こちらは1997年にリリースされた4枚目のシングルで、やはりU.K.ダンスチャートで3位と絶好調。向こうでは「Tall Paul」のリミックスがヒットしましたが、日本では「Motiv8」のリミックスが人気でした。テクパラも付いていて、ハイパーテクノとして長らく踊られたナンバーです。

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101.The Rhythm Of The Night/Corona

100曲超えちゃってるけど、そんなことは気にしないのがユーロダンス・スピリット。おそらく、自分が初めて聴いたと思うユーロダンスがこの「The Rhythm Of The Night」。デビュー曲でありながら、イタリアでは首位を獲得し、U.K.では2位まで上り詰める大ヒット。ヨーロッパ各地でも軒並みチャート上位を記録しています。日本でもヒットし、続く「Baby Baby」「Try Me Out」「I Don’t Wanna Be a Star」もチャート常連でした。テクパラもあって、意外と長くクラブでプレイされ続けた名曲。TVのバライティ番組でも芸人がBGMに使ったりと、お茶の間でも聴く機会が多かった1曲です。地元のクラブで DJ KOO がゲストに来たディスコ・イベントのファースト・スピンがこの曲だったのも印象深いです。

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102.Be My Lover/La Bouche

ラ・ブーシュはボーカルの「Melanie Thornton」とラッパーの「Lane McCray」によるドイツのダンスデュオで、デビューシングル「Sweet Dreams」が大ヒットを記録。「Be My Lover」「Fallin’ In Love」など多数のヒットと共に、アルバムも人気を得ます(フィンランドとスイスでは最高位2位)。特にこの「Be My Lover」はヨーロッパのみならず、アメリカでも6週に渡ってビルボードにチャートインするなど世界中でヒットしました。

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103.Pain/Fun Factory

「Close To You」の大ヒット後、ラガマフィンラップを取り入れた「Take Your Chance」などフロアへ刺激を提供し続けたファン・ファクトリーの根強い人気曲。非常に早いBPMで、初めてフロアで踊ると驚くかもしれません(DJにリクエストしたら早すぎ! と、びっくりされたことがあります)。ラジオ・有線などメジャーになるのはセカンドアルバム以降ですが、クラブでよく聴いたのがこの曲だったなぁと思います。テクパラもおなじみで、ユーロ・テクノイベントで今でも踊られています。ちなみに、常連はこの曲がプレイされるとテクパラじゃなくて、突然腕立て伏せを始めます。

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104.Wishing You Were There/Eurogroove

avex Dance Xmas

小室哲哉がプロデュースするインターナショナル・プロジェクトが「Eurogroove」です。「Move Your Body Baby」や前述の「It’s On You(Scan Me)」が大ヒットしました。このナンバーはTRFの「寒い夜だから…」の英語カバーで、クリスマス・コンピレーション・アルバム「avex Dance Xmas」に収録されています。「Eurogroove」は他にもTRFのアルバム「dAnce to positive」に収録された「ENGAGED」の英語バージョン「THE WINDSONG」などもリリースしていています。

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まとめ

鳥祢コウ
鳥祢コウ

ここまで見てくれてありがとう、おにいちゃん。

いくつかぼくの好きなユーロダンスを紹介してみましたが、気になる曲はあったでしょうか?

もっと紹介したいんですけど、すでに字数がとんでもないことになっているので、また違うところで書きたいと思います!

ユーロダンスは何も考えずにただひたすら明るく楽しいという曲もあるし、メッセージ性の強い曲もあります。

おなじジャンルなのに、ラップがあったりなかったりするなど全然スタイルが違ったりもします。

これほどひとつのジャンルで個性的なスタイルがあるのは、他のダンスミュージックにない特徴とも言えるかもしれません。

実際、プロジェクトは量産型で消費されるだけのダンスミュージックではあるのですが、だから実験的なことも多く行われていて、それが突然変異的に爆発することも多いです。

今までも数え切れないユーロダンスが世の中に登場しましたが、まだ見ぬ楽曲も多いはず。

そんな楽曲を深くディグるのも楽しいですよ?

それじゃ、See You

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この記事を書いた人
VTuberの烏袮コウ

おにいちゃん、What's UP? 烏袮コウです! 新人VTuberとしてデビュー目指してがんばってます! 現在はバーチャルライバー事務所「Studio OZON」のニ期生として所属。よかったら、ツイッターのフォローもおねがいします! それじゃ、See You!(※当サイトはAmazonアソシエイト・プログラムに参加しています。Amazonのアソシエイトとして、烏袮コウは適格販売により収入を得ています)

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